SNSの利用者は年々増加傾向にあり、多くの人が生活の一部として取り入れつつあります。幅広い年代層に訴求できるSNSをマーケティングに利用する企業も増えており、今後ますます重要性が高まるでしょう。
TwitterやInstagram、Facebookといった大手のSNSは、それぞれに特徴や傾向があるため、SNSマーケティングを成功させるには、その特徴やユーザーの傾向に合わせたプロモーションを行うことが重要です。
また、リテラシーに気を配り、常に最新情報を更新するなど、慎重かつ的確な運営を心掛けなければなりません。自社にSNSマーケティングのノウハウを持つ社員がいなかったり、更新する時間がない場合は、運用代行サービスを利用するのも方法の一つです。
それぞれのSNSの特徴や活用するメリット・注意点についての理解を深め、代行サービスも視野に入れたSNSマーケティング活用について検討していきましょう。
そもそもSNSマーケティングって?
SNSマーケティングとは、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を使用したマーケティング手法です。広告やSEO対策といった従来型のマーケティングとは異なり、顧客のレスポンスを直接受け取ることができるのが最大の特徴で、認知度向上のために取り入れる企業も増えています。情報発信に使うだけではなく、うまく活用することで自社の認知度を伸ばしたり、幅広い層に自社製品を拡散することができます。
総務省による平成30年通信利用動向調査によると、SNSを活用している割合が個人で60%、企業で36.7%に到達し、さらに伸びていくことが予想されるでしょう。
今はじめるべきSNS媒体とは?
SNSには様々な媒体があり、それぞれに特徴があります。宣伝したい商品や対象とする年齢によって、効果的な媒体や運用方法が変わってくることを留意したうえで選ぶと良いでしょう。日本で人気のあるSNSの特徴と傾向を紹介します。
拡散を期待するならTwitter
Twitterは短文を投稿できるSNSです。国内の月間利用数が4,500万人と非常に多く、リツイート機能により簡単にフォロワーのフォロワーに拡散できるメリットがあります。手軽に拡散できるので、フォロー&リツイートキャンペーンを行う企業も多いです。複数アカウントを持つことも可能なので、趣味に特化したアカウントを持っているユーザーも多く、興味・関心の方向性からマーケティング対象を絞りやすいでしょう。
また、広告の最低出稿料金がなく、閲覧数によって金額が変わってくるので、手軽かつ低コストで宣伝を行えます。140文字制限があり、文章によっては簡単に「炎上」が起こる可能性が高いというデメリットもあるため、注意が必要です。
Instagramでは「映え」を狙う
写真や動画をメインとして投稿するSNSで、国内の利用者数は3,300万人にのぼります。女性が多いイメージのあるSNSですが、最近は男性のユーザーも増えており、幅広い層への訴求が見込めるでしょう。画像によるコミュニケーションがメインのため、商品のブランディングを強化する「映える」写真や動画を投稿することで顧客の目を引くことができます。
また、インスタグラマーと呼ばれるインフルエンサーによるPRが盛んなことも特徴です。
企業として登録する場合は「ビジネスプロフィール」というページを開設し、Facebookのアカウントが必要になることを留意しておきましょう。企業として登録すると、投稿の宣伝、フォロワーの属性やアクセス傾向を分析できるInstagramインサイトが利用できます。
実名登録で安心のFacebook
Facebookは世界で最も利用されているSNSです。日本国内の月間ユーザー数は2,600万人とTwitterやInstagramよりは少ないですが、会社の同僚や友人と繋がっているユーザーが多く、ライフステージや職種に合わせたターゲティングがしやすい利点があります。
また、日本では他のSNSよりユーザー数が少ないですが、世界規模で見れば最も使われており、国際的なマーケティングを考える上では欠かせない媒体といえるでしょう。
一般ユーザー向けのページだけではなく、企業向けのページもあり、過去4週間分のユーザー情報の分析ができるのもメリットです。
LINEをSNSとして活用する
月間利用者数が8,100万人と、日本国内で一番ユーザー数の多いSNSがLINEです。拡散力は低めですが、LINE公式アカウントを利用して情報の発信やクーポンの配布などが可能で、ロイヤリティ向上やリピーターの確保に非常に有効な媒体といえるでしょう。
メッセージアプリとしての印象が強いLINEですが、LINEマンガやLINEニュースといった関連アプリへの広告出稿や、LINE決済との連携などもできるため、一つの媒体で幅広い層に訴求するマーケティングが可能です。
SNSマーケティングで得られる効果とは
実際にSNSマーケティングを取り入れた場合、どのような効果があるのでしょうか。SNSを活用することで情報発信のためだけではなく、イメージアップにも繋げることができます。SNSマーケティングの効果をいくつか見ていきましょう。
手軽に知名度アップができる
SNSにはそれぞれリツイートやリポストといった拡散手段があり、そのシェア機能を使ってフォロワーのフォロワーまで情報を拡散することができます。具体的な例として、Twitterのフォロー&リツイートキャンペーンなどが上げられるでしょう。
また、ハッシュタグや検索ワードを入れて投稿することで、その情報を求めて検索していた顧客にアプローチすることも可能です。近年ではSNSで商品レビューなどを検索するユーザーも多く、自社の投稿だけではなく、顧客の投稿による知名度の向上も期待できます。
企業や商品のブランディングに役立つ
自社のブランドイメージを画像や文章を使って魅力的に紹介することで、ブランディングを行うことができます。SNSごとの特色やユーザーの傾向を把握してブランドイメージを構築することで、企業全体や商品のイメージを向上することができるでしょう。
たとえば、Twitterではいわゆる「中の人」が個性的な企業アカウントが話題になることが多く、親しみやすさが企業のイメージ向上にも繋がっています。
また、コスメやスイーツといった商品はInstagramで「映える」画像を載せることで、ビジュアル面からブランドイメージを訴求することができるでしょう。
ロイヤリティを向上しファンを増やせる
SNSでは双方向のコミュニケーションが可能です。フォロワーのコメントに返信したり、顧客の投稿に「いいね」を付けることによって、顧客に親近感を感じてもらうことができるでしょう。
また、従来の問い合わせ窓口と比べて即時性が高く、近い距離感でやりとりができることで、顧客の信頼を得ることもできます。
SNSマーケティング成功例
SNSマーケティングは手軽に始められて、大きな効果が期待できるマーケティングですが、ユーザーに認知してもらわなければ意味がありません。
認知度を高め、フォロワーを増やすことができたキャンペーンやマーケティングの成功事例を紹介します。
ハーゲンダッツジャパン
アイスクリームメーカーであるハーゲンダッツでは、SNSで復活してほしいフレーバーの投票キャンペーンを実施したところ、1か月足らずで16万票を集め、大きな話題となりました。
SNSアカウント一つにつき1日1票投票できるというルールだったため、各SNSで拡散され、会社の認知度を高められた事例です。
星野リゾート
総合リゾート運営企業である星野リゾートでは、特徴的な宿泊施設の写真をInstagramに載せることで注目を集めています。画像が主体となるInstagramで魅力的な写真を数多く投稿することで、顧客に泊まってみたい思わせる効果を期待できるでしょう。
また、ハッシュタグを利用した宿泊券プレゼントキャンペーンを行い、効果的なブランディングにも成功しています。
RIEDEL
ワイングラスメーカーであるRIEDELのFacebookは、ワイン好きのユーザーをターゲットとして絞り込み、12万いいねと平均8~10%のエンゲージメントを獲得しています。
ターゲットを絞りやすいFacebookを効果的に活用した成功例といえるでしょう。ただワイングラスを紹介するだけではなく、お勧めのワインやワインに合う料理などを併せて紹介することで、ターゲットへの訴求力を高めています。
SNS運用で注意すべき点
SNS運用は、従来の広告マーケティングと比べて手軽で拡散力が高いのが特徴ですが、手軽だからこそのリスクもあることを留意しておきましょう。
SNS運用で注意する点を紹介します。
必要なSNSとマーケティング手法を見極める
SNSごとにユーザーの傾向や人気の出る手法が変わるため、どのSNSが自社の製品に向いているかを体系的に分析し、媒体を絞ることが大切です。
たとえば、社会人向けの商品は30代以上が多いFacebookで紹介したり、ファッションやコスメなど商品写真でアピールしたいものはInstagramを使うというように、使い分けると良いでしょう。
SNSがサービスの一環として提供している分析機能もサービスによって差異があるため、充分な機能があるかどうかの確認や分析ツール導入の検討が必要となります。
企業対個人であることを意識する
従来のマーケティング媒体と違い、SNSは個人間のコミュニケーションが非常に重要視されるツールです。多数への漠然とした発信ではなく、フォロワー個人に向けて訴求しているという意識を持つことが大切といえます。
SNS担当を一人に絞り、個人としてフォロワーとやりとりすることも有効です。個人対個人の対話を心掛けることで、フォロワーはアカウントに親近感を持ち、企業や商品のファンになってくれるでしょう。
リテラシーへの意識を高める
SNSの失言が元で企業のSNSが「炎上」した例は多くあります。炎上を防ぐには、SNS担当者だけではなく、企業全体でネットリテラシー、SNSリテラシーへの意識を高め、チェック体制を整えることが大切です。
また、SNSでは情報が非常に速いスピードで流れていきます。常に最新の情報や知識に意識を向け、的確な情報発信を心掛ける必要があるでしょう。
おすすめの運用代行会社4選
SNSマーケティングは、常に最新の情報を発信できなければあまり効果はありません。ですが、コア業務を行いながらSNSをこまめに更新するのは、社員にとっても負担です。
また、SNSマーケティングに関する知識をもっている社員がいない場合、運営方法が分からず適切な効果を得ることができない可能性もあります。
SNSの運用に関するノウハウを持つ代行業者に委託することによって、適切なSNSマーケティングを行えるようになり、自社の社員は製品開発や営業に集中できるでしょう。
SNSマーケティングを効果的に運用できるおすすめの代行会社を紹介します。
Mamasan&Company
ECサイト運営代行全般を請け負う代行企業です。販促企画の提案から広告出稿まで、豊富なWEBマーケティングのノウハウでサポートしてくれます。
SNS更新だけではなく、在庫管理などECサイト運営全般をトータルで委託することも可能ですので、在庫管理と連動した情報の更新も速やかです。
ECサイトのトータルサポートからSNS更新のみまで、予算や希望に合わせて必要なサービスだけ選ぶことも可能のため、低コストでの運用もできます。
Social Media Lab
ソーシャルメディアの情報発信に特化した代行会社としては、国内最大手の運営代行会社です。大手企業へのサポート実績も多く、マーケティングや企画、分析まで細やかなフォローをしてくれるでしょう。テレビCMやオフラインのイベントと連動したキャンペーン企画やSNSの広告出稿など、更新だけではなく幅広いプロモーションを提案してくれます。
MARQS
TwitterやInstagramといった様々なSNSに対応した運営代行会社です。各種SNSに幅広く対応しているだけではなく、ワンストップ運営で低コストも実現しています。蓄積された広告デザインのノウハウで、それぞれのSNSに適した広告デザインの提案をしてくれるでしょう。
ライトアップ
運用代行を請け負った企業のフォロワー数がのべ1300万人にのぼる、確かな実績を持った運用会社です。日常的な更新や新規アカウント立ち上げ支援、キャンペーン企画の提案など、SNSマーケティングを総合的に運用してくれます。プロのライターやカメラマンなどが運営に関わるため、クオリティの高いアカウント運用が可能です。
まとめ
SNSマーケティングは、今後ますます重要性を高めていくことが予想されます。自社の商品に興味を持っている顧客にアプローチするだけではなく、認知度の向上やブランディングにも効果的なマーケティングとして期待できるでしょう。
しかし、誰でも手軽に情報を拡散することができる反面、炎上のリスクやユーザーと密なコミュニケーションを取る手間が増えるというデメリットにも留意しなければいけません。
自社にSNSマーケティングのノウハウがなかったり、社員に更新する時間がない場合は、代行サービスを利用するのを視野に入れることも一つの方法です。
ノウハウを持った代行サービスに任せることで、より効果的なマーケティングを行うことができるでしょう。
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