働き方改革を推進する上で重要な項目のひとつに、業務改善の必要性が挙げられます。そのためには、社員や組織の業務状況を「可視化」し、問題の分析や課題を把握することが大切です。
例えば、「残業を減らしたい」「業務の引き継ぎが難しい」という問題を解決するためには、まず社員が時間を費やしている業務を明確にしなければなりません。現状を把握するために、業務プロセスをフローチャートで表し、全社員が分かりやすい業務マニュアルを作成することで、企業の生産性向上につなげることができます。
この記事では、業務プロセスを可視化する重要性について紹介します。
教えて!業務プロセスの可視化とは
ビジネスにおいて「可視化」という言葉をよく目にしますが、そもそも可視化とは何なのか、ビジネスの場では可視化することがどのように活きるのか、詳しく見てみましょう。
そもそも「可視化」とは?
可視化とは、人間が直接「見る」ことのできない現象・事象・関係性を「見る」ことのできるものにすることです。例えば、画像やグラフ、図表、フローチャートなどで表し、ビジネス用語としては「見える化」とも呼ばれています。
業務プロセスにおける可視化とは?
日々行っている業務には、一連の流れがあります。業務単体では「見積書作成」「商品の発注」など、書類などを使って目に見える形で表すことができます。しかし、この「業務」と「業務」を繋ぐプロセスは目に見えません。業務プロセスを可視化することで、一つの業務が、他の業務とどのように繋がっているかを誰もが把握できるようになるでしょう。
業務プロセスを可視化していないとどうなるのか
業務を効率的に行うための次なるアクションを行いたいときに、問題を特定することが難しくなります。また、業務が属人化している場合も多く、問題がおきても状況を把握するまでに時間を要してしまうこともあるでしょう。
全体を通して共通認識を持つことが難しいため、求めているゴールへ遠回りになるといったことも少なくありません。
業務プロセスの可視化が仕事にもたらすもの
業務プロセスを可視化することによって、様々なメリットが得られます。それを企業で活かすことができれば、生産性を高めることにつながるでしょう。ここでは、業務プロセスを可視化することで得られる、メリットについて紹介します。
不必要な作業の発見につながる
現状の業務プロセスを可視化し、新しい視点で手順を見直すことで、これまで盲点となっていた無駄な作業などを見つけることができます。その結果、業務の品質向上や効率化につながり、さらには顧客満足度の向上やコストダウンを実現できる可能性が広がるでしょう。
属人化を排除する
ベテラン社員が一人で行っていた業務を別の社員へ引き継ぐには、多くの時間や労力を必要とします。日ごろから業務プロセスを可視化していくことで、複雑な作業パターンを洗い出し業務内容が明確化できれば、属人化の排除に繋げることもできるでしょう。
業務のルールをみんなで共有できる
業務のプロセスを可視化することで、業務のルールを会社全体で共有することができます。誰が何をどのように行うのか、どういった順序で処理するのか、その作業を行うことで得られる利益は何か、これらの業務プロセスをまとめることで、全社員が共通の認識を持って効率良く、正しく業務を進めることができるでしょう。
業務プロセスを可視化するための方法とは
業務プロセスを可視化するためには、様々な方法があります。自社の目的に合った方法を活用するのが重要です。業務プロセスを可視化する方法について、3つの方法を見てみましょう。
フローチャート式
業務の流れや仕事内容を、図形を使って明確にする方法です。例えば、一連の事務処理をフローチャート式で表していれば、担当者はそれに沿って作業ができるので、業務の段取りが良くなり、スムーズに業務を遂行することができるでしょう。
鳥瞰図式
「鳥瞰」とは、鳥が空から地上を見下ろすことを表します。その言葉から由来した鳥瞰図式という方法は、「高い視点」から見下ろしたように図を描くことです。業務プロセスを鳥瞰図式で示すと、1枚のシートに業務の中身をイラストなどで分かりやすく表して、業務の全体を見渡すことができます。
鳥瞰図を活用することによって、業務の課題を把握することが可能となり、ソリューションに繋げることができるでしょう。
業務マニュアル
業務マニュアルを作成する目的は、誰でも業務内容を理解できる仕組みを作ることです。業務マニュアルがあれば、作業の引き継ぎを正しく行うことができるでしょう。また、担当者が不在であっても、業務が回らなくなるというリスクを避けることができます。
業務プロセスの可視化を実現するために!おすすめのサービス
業務プロセスを可視化するために、様々なアプリ・システム・サービスが存在します。ここでは、おすすめのツールやサービスを紹介します。
業務可視化アプリ
「flowM」は、業務を進行しながら、そのフローを自動で記録・保存することができるツールです。契約締結後、1~2営業日内にflowMの実行ファイルが顧客の元に送付され、パソコンのデスクトップに入れるだけですぐに使うことができます。また、記録した業務はExcel形式で出力可能なため、データの汎用性が高いでしょう。
価格はパソコン1台あたり月額5,000円で利用することができます。
可視化クラウドサービス
「働き方改革向け業務可視化・分析サービス powered by Work Style Analyzer」は、株式会社日立ソリューションズが提供しているサービスです。従業員が利用するパソコンにインストールしたシステムによって、勤務場所、業務内容、作業時間などを記録する仕組みになっています。
それらのデータをマイクロソフトのAzure上に収集して集計し、従業員や組織の業務状況をグラフで可視化することができます。初期費用は400,000円から、月額費用一人につき400円~1,000円程度で導入が可能です。
アウトソーシングの活用
便利なアプリやシステムなどもありますが、業務プロセスの可視化を外部企業に委託するアウトソーシングという方法を活用する企業も増えています。自社で何から始めるべきか迷ってしまう場合や、システムの効果がよくわからないという企業にはアウトソーシングがおすすめです。
Mamasan&Companyの業務可視化サービス
https://mama-sun.com/jp/operating/v-process/
Mamasan&Companyは、10年以上にわたって世界中のテレワーカーとともに経理業務や給与計算などのバックオフィス業務から、システム開発、クリエイティブ業務までをBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)で請け負う企業です。
業務プロセスを徹底的に可視化する
Mamasan&Companyでは、業務のスタート時に必ず業務フローを俯瞰的に分析し、フローチャート、マニュアルを作成します。
業務プロセスを可視化し、適正な分配によって業務を行うことで人材不足の解消や生産性の向上に繋げています。
コスト削減!生産性アップ!可視化のコツを提案する
https://mama-sun.com/jp/v-process/
自社内の業務フローでは、これまで気が付かなかった無駄な部分を極力排除し、コスト削減と業務の効率化に貢献する業務プロセスを可視化するサポートサービスを展開しています。
さらに、コスト削減につながった人件費を、より生産性の高いサービスや商品を生み出す部門へ適正配分するきっかけ作りに繋げるなど、自社では見えていなかった視点での業務改革が可能となるでしょう。
まとめ
働き方改革推進における業務改善への第一歩として、業務プロセスを可視化することが求められています。フローチャート式や鳥瞰図式など、自社の目的に合った方法を実践することが大切です。
また、別の視点を入れることで企業の生産性向上を実現する「アウトソーシング」を活用する企業も増えています。
業務プロセス可視化をスムーズに進めるためにも、可視化サービスの導入やアウトソーシングを検討してみてはいかがでしょうか。
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