BPO Times

BPOとは? 需要が高まる背景と導入前に知っておくべきポイント

2019年6月5日 07:00 カテゴリー : BPO Times

昨今のビジネス市場において、「BPO」という言葉を聞いたことはあっても、具体的には何のことかよく分からない方もいるのではないでしょうか。


「BPO」とはBusiness Process Outsourcing(ビジネスプロセスアウトソーシング)の略称で、自社の業務プロセスを外部の専門企業に委託し、代行してもらう経営手法です。


社内の業務プロセスにおいて、
・専門的な知識を持った人材が社内にいない
・そもそもノウハウがない
・ノンコア業務に時間がかかってコア業務に集中できない
・業務効率化を図りたいが具体策が見つからない
このような悩みをかかえていませんか?


BPOの導入によって、総務・人事・経理・給与計算・データの入出力などさまざまな業務の委託が可能となり、近年では業務効率化や高品質化を実現させるため、導入する企業が増えてきています。


今回はBPOとアウトソーシングの違いやニーズの高まる背景と今後の展開、具体的なサービス内容をはじめ、おすすめの企業をご紹介していきます。

「BPO」とは?「アウトソーシング」との違い

「BPO」の定義は前述のとおり、自社の業務プロセスを外部の専門企業に委託することですが、「アウトソーシング」と意味の違いが曖昧な方も多いようです。


業務を委託するにあたり、2つの違いを明確に理解していないために委託企業の選定を誤ってしまうと、適切なサービスを受けることができなくなる可能性があります。
「社内で必要としている外部のノウハウや知識は何か」をクリアにした上で、BPOとアウトソーシング、どちらを選ぶか検討してみましょう。

企業戦略としてのBPO

BPOではアウトソーシングのように業務の一部ではなく、「業務プロセスの全て」を委託 します。
また、委託期間においても短期間ではなく、「 継続的に」活用することが前提です。


経営戦略の一環として業務全体を請け負い、企業がかかえる業務効率化や最適化などの課題にも取り組むことで、複数のプラス効果を得るという目的があります。


そのため、BPOの導入は企業における経営戦略のひとつです。

一時的な人員補填やサービスを求めるアウトソーシング

一方、アウトソーシングは、「社内業務の一部を外部企業のスタッフに委託し、代行してもらうこと」を指します。
具体的には一定期間に必要な人材を派遣会社に頼んだり、業務代行会社に業務を委託するという意味です。

繁忙期の人材不足や業務量の急増といった 一時的、または短期間に活用されていることが多い手法がアウトソーシングであるといえます。

ではどちらを選ぶべきか

上記の比較から、業務改善やプロセスの見直しも必要である場合はBPO、単純なバックオフィス業務や作業のみを委託するのであればアウトソーシングを選択するのがよいといえるでしょう。


また、依頼前には「委託対象の業務が必要としていることは何なのか」をあらかじめクリアにしておくことが必要です。

BPOが必要とされている理由と今後の市場展開

BPOの需要が高まる背景

BPOの需要が高まっている背景には、顧客のニーズや経営環境が常に変化しているという理由があります。
そして、それらの変化に柔軟に対応できるのかどうかは企業において重要なポイントです。


対象とする業務の専門性や流動性が高ければ高いほど、自動的にBPOの需要はあがります。
特に営業やマーケティング分野におけるIT面では、専門性を持つ外部企業のリソースをうまく活用し、多様化するビジネスプロセスに対応していく企業が増えてきています。


ビジネス自体を取り巻いている環境が大きく変化している昨今、そのスピードに柔軟に対応できる企業は今後生き残ることができるといえるのではないでしょうか。


そのため、専門的な知識とノウハウを持ち、変化に素早く対応できるBPOのニーズが高まってきてきているのです。

拡大するBPO市場の規模

日本国内では、生産年齢人口の減少や長時間労働の問題などのあおりを受けて人手不足が社会問題となっています。
その影響から、国内におけるBPOサービスの市場規模は年々増加する傾向にあります。


IDC Japan株式会社が2019年4月に発表した国内BPOサービスに関する調査結果によると、2018年の同市場は前年比4.7%増の7,691億円に達しました。


また、2018~2023年にかけての年間平均成長率は3.5%、2023年には市場規模が9,147億円に達すると予測しています。 今後、BPOサービスはコスト意識の高まりを背景に高い市場成長率が予想されているため、深刻な人手不足の解決手段としても、BPOの需要は活発化していくといえるでしょう。
※出典元:日本経済新聞 https://www.nikkei.com/article/DGXLRSP506825_T00C19A4000000/

BPOのサービス内容

では、BPOを導入することにより、どのような業務を代行してもらえるのでしょうか。
具体的にご紹介していきます。

人事採用

・採用計画作成
・求人媒体での募集
・書類選考(スクリーニング)
・面接日程調整選考 など
一般的な採用活動には、募集計画の立案から応募者管理、書類選考、面接調整、面接数回を経て内定に至るまで、様々なプロセスが必要です。


前述のIDC Japan株式会社の調査結果()によると、国内人事BPOサービス市場は、前年から2年連続、主要4業務の中で最も高い成長率を示しました。


主に優秀な人材の獲得や、非正規労働者の待遇改善などに対応する需要の拡大を背景にしているといえます。 2019年以降もこの傾向は持続し、同市場は好調に推移すると予想しています。

経理

・給与計算
・売掛金管理
・買掛金管理
・月次試算表作成 など
月次決算に必要な業務をベースに、ニーズに応じた他の業務も委託可能な業者もあるのでサービス内容を確認しておきましょう。

マーケティング

・顧客情報の取得
・ターゲットリストの作成
・WEB広告の運用
・分析レポート作成 など
リスティング広告の運用やSNS広告を活用した顧客獲得も、専門的な知識が必要とされます。


マーケティングにおける多くのBPOサービスでは、データ分析レポートの作成やシステム開発も行ってもらえますので、ターゲットのニーズを明確にし、利益アップにつながる可能性もあるといえるでしょう。

BPO導入におけるメリット

業務効率化

本来社内で行わなくてもよいとされる業務を外部へ委託すると、社内の人員がコア業務に集中することが可能です。
そのため業務効率化をはかることができ、企業全体の生産性が上がるといった効果を期待できます。

グローバル化への対応

特に会計分野において顕著とされる、法制度の変化やグローバル化への対応がBPOでは可能です。
実際に、自社でその変化にあわせた業務プロセス設計を行うのは難しく、BPO業者のもつ専門的なスキルを活用し実績をあげることができるのは、大きなメリットであるといえます。

セキュリティ対策

セキュリティを確保するためには、業務プロセスの見直しやシステムの導入から社員教育まで、多くの経営資源を割く必要があります。


BPO事業者にはISMS等の認証を取得している企業が多く、セキュリティの確保を契約に盛り込むことにより、常時適切なレベルのセキュリティ対策が可能です。

おすすめのBPOサービス

Mamasan&Company株式会社

https://mama-sun.com/jp/

日本国内だけではなく、世界中に200名以上のクラウドワーカーが在籍するMamasan&Company株式会社 (ママサン アンド カンパニー)。
「クオリティ・スピード・低コスト」 この3つの融合をコンセプトとしており、どれかひとつが欠けることなく実現し続けているというのが魅力的なBPOサービス企業です。案件ごとに適任のリーダーを配置し、オペレーションチームを構築して業務を行うため、そのサポート力とチーム力にも期待ができるのではないでしょうか。

また、クライアント企業がそれまでかけていた事務コストを50%以上削減するというのは、企業にとっても大きなメリットです。

経理・給与計算・労務管理・クラウド秘書・採用代行・コールセンター・WEBやDTPといったクリエィティブワークまで、多岐にわたる業務を依頼することができます。

Caster BPO

https://bpo.cast-er.com/

株式会社キャスターが運営する「Caster BPO」。
必要な業務を必要な分だけアウトソースできる完全カスタマイズサービスです。


採用率1%という難関をクリアしたアシスタントのなかでも、特別な認定を受けた人材がサポートを行います。 委託業務によって明確な料金プランの設定があるため、委託コストも事前に把握しやすいのが特徴的です。

BPO以外に採用や経理、デザインなどに特化したサービスも運営しており、より専門的な分野におけるプロフェッショナルへの業務委託が可能です。

株式会社ネオキャリア

https://hcm-jinjer.com/media/service/bpo002/

年間500社以上の業務支援を行う「株式会社ネオキャリア 」。契約企業者数も10,000社以上という実績があり、自社のコールセンターをフィリピンにも保有しハイスペックな人材をそろえています。

また、戦略の多様性が高く評価されており、たとえば自社で検討中の採用計画に対しては、さまざまな側面から対策を練って提案してくれるのも魅力です。

2000年の創業以来、人材関連事業を中心に新卒・中途のキャリアコンサルティングから、介護や保育、医療従事者をはじめとするヘルスケア領域など幅広い分野で活躍してきた実績とノウハウもあるので、信頼できるBPO事業者といえるでしょう。

まとめ

これまでご説明してきたように、BPOは専門的な技術と知識をもつ外部企業に社内業務を委託することで、業務効率化と生産性の向上が可能です。

2020年に開催される東京オリンピックに向けた事業などでも、今後BPOビジネスはさらなる拡大が期待されています。 また、業務効率化や働き方改革といった労働環境の変化にともない、BPOサービス自体も増えてきました。

BPOとアウトソーシングとの違いを意識しながら、自社に適したサービスを探してみるのがおすすめです。 BPOによって企業の利益アップにつながる可能性もおおいにありますので、これを機会に導入を検討されてみてはいかがでしょうか。

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