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プロジェクトリーダーとは?役割から重要性まで徹底解説

2020年1月9日 11:45 カテゴリー : BPO Times

プロジェクトを遂行、完成するために必要不可欠とされているのがプロジェクトリーダーです。
実際にどのような仕事や役割を果たすのか、いざ誰かに説明しようとしてもなかなか内容を完璧に把握している人は少ないでしょう。

「そもそもプロジェクトリーダとは何だろう」「プロジェクトリーダーをやってみたい!」「プロジェクトリーダーは必要なの?」「プロジェクトリーダーを任されたので何をするのか知りたい」
そのような疑問や考えをお持ちの方に、プロジェクトリーダーの仕事から必要なスキルまで解説します。

プロジェクトリーダーの仕事内容は?

プロジェクトリーダーの仕事内容はおおまかにいうと、現場の責任を引き受けることです。
ここでは、プロジェクトリーダーの説明とプロジェクトマネージャーとの違いについて説明します。

プロジェクトリーダーとは

プロジェクトリーダー(以降PL)とは、プロジェクト導入時やシステム構築時のチームの現場責任者をいいます。
ただし厳密な定義が決まっていないため、プロジェクトの大きさや組織、文脈によって意味が異なってくる場合があるので注意が必要です。

比較的大きなプロジェクトでは、プロジェクトマネージャー(以降PM)を補佐し、現場に関わる業務の責任を負います。逆に比較的小さなプロジェクトでは、PMがPLを兼ねるケースがあります。

プロジェクトマネージャーとの違いは?

PMとPLは混同されることがありますが、比較的大きなプロジェクトではPMとPLの仕事や役割は大きく異なってきます。

PMとはプロジェクト全体の統括や管理を行います。全体のスケジュール管理、各業務の進捗管理の取りまとめ、コストや人員配置などのリスク管理、成果物の品質管理などが主な仕事です。またクライアントの窓口となり、クライアントへの最終報告もPMの役割です。

一方、 PLとはプロジェクトの中の担当業務を取りまとめます。全体のスケジュールに沿って、担当チームの進捗管理、業務遂行にあたっての問題点や課題の取りまとめなどを行います。
一般的には、一名のPMが全体のスケジュール管理や進捗管理などを行い、数名のPLがPMを補佐しながら担当業務の技術的な管理をし業務を遂行する体制が多いです。

PLの役割は?

PLは「部長」や「課長」などの役職ではなく、役割になります。役職に就いていない人でも、PLを任される場合もあります。
では具体的にどのような役割を果たすのか説明します。

担当チームの取りまとめ

プロジェクトの規模が大きい場合は、いくつかのチームに分けられます。
一つのチームにPLを置くか、複数チームをPLがまとめるかは場合によって異なりますが、いずれにしてもPLは担当になったチームの取りまとめを行います。

主な取りまとめの内容としては、「要件定義や業務設計・構築」「業務のタスク管理」「問題や課題の解決」があげられます。
成果物を納期までに仕上げることが必須なので、スケジュールが遅れていないかを含めタスク管理を行っていきます。

時にはチームメンバーとして、PLも業務補佐を行わなければなりません。
また問題や課題が生じたときは、問題はどこにあるのか、原因は何かを把握し、チームメンバーを率いながら問題解決を行っていくことが必要です。

他チームや他部門との連携

PLは担当チームの取りまとめを行うだけでなく、他チームや他部門と連携し、チームと全体のプロジェクトを繋いでいく仕事もあります。

担当チームを遂行していく上で、他チームや他部門の協力が必要になる場合もあるでしょう。
そのため、チームを超えての課題解決を行い、他チームや他部門と調整を行いながらプロジェクトを遂行していくための繋ぎ役も大切な役割です。

担当チームの管理

個々のメンバーがどの業務に適しているか、適材適所にメンバーを配置することも必要です。
プロジェクト全体でメンバーにとってどの業務が適しているのか推薦していくのも、PLの役割になります。

また納期が必須といえど、労働時間が多くなりチームメンバーの負担になるようなことは避けなければなりません。
メンバー同士がコミュニケーションが取れる体制を作り、メンバーの士気を高め、プロジェクトが円滑に行われるよう管理していくことも役割の一つです。

プロジェクトにおけるPLの重要性

PLには前述の通り、たくさんの役割があります。役割が1つでも欠けてしまうと、担当チームだけでなくプロジェクト全体に迷惑がかかり、プロジェクトの失敗にも繋がります。
プロジェクトを成功させるためには、PLの存在は必要不可欠です。

PLが存在していなかったら

もしPLが存在していなかったらどのようなことになるでしょうか。

まず、担当チームメンバー同士のコミュニケーションがなく、どの業務が遅れているかの把握ができず、問題や課題が起こっても未解決のままになります。
コミュニケーションがなければ、メンバーの士気はどんどん下がり、仕事環境も悪くなる一方です。

また、他チームや他部門の繋ぎ役がいないので、自チーム内だけでは解決できない場合には、業務がストップする可能性があります。
このように、全体のスケジュールに間に合わず、プロジェクト失敗という結果にならないためにも、PLは重要な役割を担っています。

PLの心構え

PLは高度な技術と幅広い知識に加え、様々なスキルが必要です。
またプロジェクトを遂行していく上で、果たさなければいけない責任は大きなものとなります。

「なんとなくやってみよう」ということではプロジェクトの失敗にも繋がりますので、引き受ける際はきちんとした心構えを持つことが大切です。
PLを遂行するためには日ごろからスキルアップを心掛け、業務以外のことにも視野を広げていきましょう。

必要なスキルとは?PLに役立つ資格

PLにはどのようなスキルやキャリアが求められるでしょうか。PLに必要なスキルに加え、取得して損はない役立つ資格について紹介します。

リーダーシップスキル

PLはチームメンバーから信頼される存在である必要があります。

チームメンバーに不信感をもたれ、PLとして認められなければプロジェクトを円滑に行っていくことが難しくなります。
個々のメンバーへの対応はもちろんのこと、チーム全体を率いていくことが重要です。

また課題や問題が生じた際も冷静に判断をしながら問題の分析や対策を行い、メンバーを導いていくことが求められます。

コミュニケーションスキル

PLは技術があるだけでなく、チームメンバーである人をまとめていかなければならないので、メンバー同士が心地よく仕事をできる環境を整えなければいけません。
信頼関係を築き、メンバーの士気を高めるためにもより高いコミュニケーションスキルが求められます。

また、担当チームを超えての連携が必要となる場合があるため、コミュニケーションスキルがないと、プロジェクト全体に悪い影響を及ぼす可能性があります。

スケジュール管理スキル

プロジェクトを成功させるためには、全体のスケジュールにそって成果物を必ず納期させなければいけません。
PLは担当チームのスケジュールの設定から遂行までの管理を一任されているので、進捗状況を確認しながら管理していくスキルが必要になります。

また、スケジュールを綿密に設定しても、想定外のトラブルが生じてスケジュールが遅れる場合があります。
不測の問題や課題を把握し、スケジュールの修正や調整を行っていく能力は欠かすことができません。

そのためには、PL自身がいつでもフォローに入ることができるように、技術面でのキャリアを積んでおくことが望ましいです。

マネジメントスキル

より高い技術や知識はもちろんのこと、チームを導いていくのがPLの役割なので、マネジメントスキルが重要です。
そのためには、上流工程である要件定義やクライアントとの交渉などのキャリアを積んでおくと良いでしょう。

また経営的な意思決定が求められますので、技術や知識のキャリアだけでなく、経営についてのキャリアを積んでおく必要があります。

PLに役立つ資格

PLに必須の資格はありませんが、企業によっては資格が必要な場合があります。自分のスキルアップのためにも、PLに役立つ資格を紹介します。

まず、情報処理推進機構(IPA)が運営する、経済産業省認定の国家資格で、応用情報技術者試験(AP)があります。やや難易度の高い試験に分類されますが、IT業務の難関な試験を受験する際に一部の試験内容を免除してもらえます。高度なIT技術者としての知識や技能をもち、幅広いスキルを証明するものになります。

APと同様、IPAが運営する国家資格で、システムアーキテクト試験(SA)があります。難易度が高く、APよりも上と位置づけされています。システム開発に関わる要件定義や設計をし、完成へと導く人が対象になっているので、PLの役割とよく合っています。

他にも、PHP技術者認定機構が運営する資格で、PHP5上級試験/準上級試験があります。上級試験合格者は、実用的で高度なプログラミングスキルをもっている証明になります。7割以上の正解で上級試験合格、5割以上7割未満の正解で準上級試験合格となります。

まとめ

PLはプロジェクトを完成するためにも重要な役割を果たし、大きな責任を担います。高度な知識やスキルが必要になりますが、その分やりがいを感じ、プロジェクトが完成した際は大きな達成感が得ることができます。
そのためにも日ごろから必要なスキルを身に着け、資格取得も視野にいれてキャリアを積んでいきましょう。

中にはPLを経験せず、キャリアパスをしてPMを選択する人が多くいますが、PMはPL以上に予算管理マネジメントスキルが必要となり、コミュニケーションスキルもより高いものを求められます。そのため、まずはPLの仕事や役割をきちんと把握した上で、PMへキャリアパスすることが望ましいです。

PMもPLもプロジェクトには必須の役割なので、それぞれをきちんと理解した上で、スキルアップしていきましょう。

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