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経理のアウトソーシングでソリューション実現!代行依頼先を探すポイント

2020年7月16日 10:00 カテゴリー : BPO Times

経理業務は、会社の活動を数字で表し管理する、会社運営において欠かせない大切な仕事の一つです。一方で、専門知識が必要な業務であることから、ブラックボックス化しやすく属人的な作業になりがちであったり、日々のルーティン業務に追われてコア業務に専念できないという悩みを抱えている企業も多いのではないでしょうか。

近年、経理アウトソーシングによってこれらの問題をソリューションにつなげる企業が増えています。

この記事では、経理をアウトソーシングするメリットや導入事例、失敗しないための留意点や依頼する代行業者を探す方法について紹介します。

経理業務の目的とは

経理業務の目的は、企業の資金を管理し、自社の財務状況や経営実績を把握することです。企業経営の要となる業務ともいわれている、経理業務の仕事内容および対内外的な必要性について見てみましょう。

経理の仕事内容

経理業務は、日常業務、月次業務、年次業務の3つに分かれています。日常業務は、日々の現預金や経費を管理、売上金の計上、証憑書類を整理して起票や記帳などを行う仕事です。月次業務では、売掛金や買掛金の管理、給与計算などを行い、年次業務は、年末調整や貸借対照表・損益計算書など決算書の作成をします。

対内的な必要性

経営者が正しい経営判断を行うためには、自社の経営状況をタイムリーかつ正確に把握することが大切です。そこで、経営陣に向けて経理の担当としては毎月の経営成績や財政状態を明らかにする月次決算書などを作成し、会社の数値情報を早期に提供することが求められます。

対外的な必要性

経理担当は1年間の事業年度終了後、日々の業務を記帳した帳簿をまとめて年次決算書を作成します。この決算書は、株主や取引先に対して会社の資産状況を報告する際や、金融機関へ融資の申請、また税務署に対する確定申告など様々な場面で必要です。

経理アウトソーシングのベネフィット

近年、煩雑な経理業務をアウトソーシングの活用によって負担を軽減している企業が増えています。経理アウトソーシングによってどのようなベネフィットが得られるのか、確認してみましょう。

専門知識を持った人材の確保

昨今、経理業界では人手不足が懸念されています。経理の専門知識を持った人材を確保するためには、採用や教育へそれなりの時間とコストがかかるものです。一方で経理代行業者にアウトソーシングすると、経理知識豊富なスタッフが業務を行うため、ハイクオリティかつスピーディーに経理作業を処理することが期待できます。

メイン業務に集中できる

経理業務では、伝票入力、経費精算など日々の業務に追われてコア業務に専念できない、といった問題があります。そこで、経理にかかわるルーティン業務をアウトソーシングすることによって、わずらわしく時間のかかる単純作業から解放されることが期待できるでしょう。削減された時間を活用して、経理代行業者から出てきた数字を計画値や過去実績と比較したり、顧客への営業活動をするなど、会社の売り上げや利益に直接関わるコア業務に専念することが可能となります。

経理業務のブラックボックス化や属人化の解消

例えば、経理担当者が突然退職した場合、事前に引き継ぎを行っていなければ業務が滞ってしまう恐れがあります。しかし、アウトソーシングであれば、経理業務を行うスタッフが多数在籍して企業の業務プロセスを共有している場合が多いので、業務停滞のリスクが少ないでしょう。

また、専門知識が必要な経理業務はブラックボックス化、属人化しやすい部門であるといえます。属人化によって業務フローが非効率のまま進んでいる場合もあるため、アウトソーシングする段階で代行業者と業務の見直しを行うことがおすすめです。業務プロセスの可視化によって無駄な作業は排除され、さらなる業務効率アップが期待できるでしょう。

アウトソーシング業務を洗い出す

ひと言で経理業務のアウトソーシングといっても、その業務範囲は簡単な入力業務から専門的な知識の提供まで多岐にわたります。では、具体的にどのように業務を洗い出すのか確認しましょう。

依頼できる業務を確認

一般的に、証憑整理・起票・記帳などの日常業務、給与計算・経費精算・請求管理・各種支払代行などの月次業務、年末調整・決算などの年次業務をアウトソーシングすることができます。依頼する業務の種類や、データのボリュームによって料金が異なる場合が多いため、自社の予算や実態と合わせて検討しておくことがおすすめです。

依頼したい業務範囲を明確に

アウトソーシングが可能な業務の中から、依頼したい業務範囲を明確化していきます。例えば、会計業務であれば「証憑整理は自社で行い、起票・記帳業務を代行」としたり、支払業務であれば「インターネットバンキングの支払い承認作業は自社で、支払手続きは代行」とするなど、作業ベースで役割分担することも可能です。

洗い出すためのプロセス

まず、経理業務に関する業務フローを再確認し、今後の改善点を洗い出してみましょう。現状を把握していないまま全ての業務を外注業者に丸投げしてしまうと、かえって効率が悪くなったり、無駄なコストが発生する恐れがあります。問題を明確にして必要な業務のみアウトソーシングを行うことで、さらなる業務効率化とコスト削減を実現できるのです。

経理アウトソーシングの導入事例

経理アウトソーシングによって効果を得られた企業の導入事例を見てみましょう。

「楽楽精算」の導入によって経費精算が3時間から30分に

大手ハンバーガーチェーン店では、システム導入前は本部スタッフが会計システムのオプション機能にて経費精算の入力を個別で行っていました。申請者となるスタッフたちは、都度紙ベースで領収書の転記を行い、上長の承認後、経理部門が伝票を確認して銀行に振り込みを依頼するという流れでした。会計システムを使っていたとはいえ、かなりの手作業が発生しており、さらに各種事前申請との照合に時間がかかっていたのです。

しかし、経費精算システム「楽楽精算」の導入後は、都度行っていた紙ベースでの申請、回覧、印鑑承認がなくなりました。申請内容との比較が「楽楽精算」上で申請とチェック・承認が会社指定精算日よりも前に完了することになり容易になったことで財務・経理業務の簡略化に成功したのです。

その結果、これまで3時間ほどかかっていた経理作業を30分に時間短縮することができました。また、電子帳簿保存法機能を活用することによって、日付や金額、取引先の情報などは「楽楽精算」上にデータとして保存されており、領収書は専用ボックスに入れる作業のみなので、従来のように紙の領収書を整理する時間や手間も短縮されたのです。

単純作業はシステムに任せて、経理担当はクリエイティブな業務に集中を

従業員数が約600名の税理士法人は、経理アウトソーシングのメリットとして「仕訳作業といった単純作業の標準化ができる点」を挙げています。経理業務の課題の一つは、仕訳のデータ入力という単純作業に対して長い時間を割かなければならないということです。

システムを導入することによって、自動仕訳や会計ソフト連携機能を使ってこれまでかかっていた無駄な業務を省力することができます。その分、空いた時間は戦略を練ったり経営指針を定めるための情報づくりに集中する時間として活用できるようになりました。

手作業を削減して業務効率化に成功

従業員数が約700名のアウトドア用品メーカーでは、経費精算に時間がかかり月次決算業務を圧迫する問題を抱えていました。元々の業務プロセスは、経費精算の申請者がデータをExcelで作成したものを紙に印刷して上長に提出し、承認されたデータを経理担当者が手作業で仕訳入力する流れでした。

さらに、従業員から経費精算される伝票は、月末ギリギリに提出されるものが多く、結果として月次決算期間に精算伝票が集中することになってしまっていました。経費精算システム導入後は、仕訳が自動的に作成されるので、手作業での仕訳作成がなくなり業務量の大幅削減に成功したのです。

また、システム導入時より従業員が100名増えた現在も、当時と変わらない経理の人数で月次決算が完了できています。

【参考】
「電子帳簿保存法による経費精算業務の改善事例」
「企業にあわせて必要な機能を選択、単純作業の標準化に成功した事例」
「経費精算のシステム化で業務を効率化!事業拡大にも耐えられる経理体制を構築した事例」

失敗しないための経理アウトソーシングの留意点

経理アウトソーシングの効果を最大限に発揮できるよう、導入検討段階で精査すべき留意点を紹介します。

アウトソーシングする目的を明確化

なぜ経理業務をアウトソーシングしたいのか、その目的を明確にすることは重要なプロセスのひとつです。例えば、経理業務のコスト削減、人材確保、経理品質の向上、ブラックボックス化からの脱却、コア業務への専念などが挙げられます。しかし、一度に全て解決しようとすると代行業者を選定する判断が難しくなるため、目的について優先順位を決めておくことがおすすめです。

自社の業務フローを再確認

アウトソーシングする前に、自社の経理業務に関する作業フローを再確認し、今後の改善点を洗い出してみましょう。問題を明確にすることで、数ある代行業者の中から、ソリューションにつながる会社を選定しやすくなります。また、数か月分の処理数や所要時間などの業務内容を事前に数値化しておくと、外注先担当者との打ち合わせがよりスムーズに進みます。

アウトソーシングする業務範囲の確認

アウトソーシングする業務について選定し、さらに自社が行う範囲と代行業者に委託する範囲を明確化することで、コスト削減が期待できます。また、イレギュラーが発生した場合の対処方法も決めておくことで、よりスピーディーに業務を行うことが可能になるでしょう。

作業スケジュールの確認

経理業務をアウトソーシングする際、代行業者は社内に常駐せず遠隔で作業する場合も考えられます。そのため、データのやり取りにタイムラグが発生することを踏まえたうえで、代行業者の作業着手可能日とデータ納品希望日を確認しておきましょう。また、祝日や大型連休も考慮して余裕をもった作業スケジュールを組むことが大切です。

経理外注業者の見極め方

経理アウトソーシングの業務範囲を明確化できたら、次は委託会社の選定を行います。自社に合った代行業者を選定するためのポイントについて説明します。

セキュリティ対策

会社の売上や、社員の給与額などの重要なデータを代行業者と共有することになるため、情報漏洩の危険性を考慮する必要があります。アウトソーシングしたい外注業者について、セキュリティ対策が万全であるかどうか事前に確認がいるでしょう。例えば、秘密保持契約を締結できるかどうか、オンラインでデータをやり取りする場合はネットワーク環境が暗号化されているかどうかなどを見極めることが大切です。

企業の信頼性

経理アウトソーシングは、もともと知識のない個人事業主が利用する場合が多かったため、なかには法人向けの経験が豊富ではない業者も存在します。法人で利用する場合には、法人向けサービスの実績も確認すると良いでしょう。また、経理業務は繁忙期が全国的に共通しているため、月末や年度末などもきちんと納期を守れる企業であるかどうかも見極めることが大切です。

費用対効果の分析

経理は専門知識を活かす作業であるため、価格の安さだけで選ぶと品質が下がってしまう恐れもあります。代行業者のレベルを確認し、自社のソリューションを実現できる会社へ依頼することが大切です。

また、委託業者に任せることによって経理処理に費やす時間がどのくらい短縮できるのか、イメージしてみると良いでしょう。例えば、経費精算システム「楽楽精算」であれば経理作業のなかでも経費精算業務について効率化が期待できるので、選択肢の一つとして検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

煩雑な経理業務は、「楽楽精算」を始めとしたアウトソーシングによって大幅に改善することが期待できます。経理代行業者に委託することで、専門知識をもった人材の確保や作業スキルの安定化、業務効率向上によってコア業務に集中できるなど企業にとって多くのメリットがあります。

また、委託業者を選定する際は自社が依頼したい業務範囲とニーズを明確化することが大切です。まずは経理業務フローを可視化し、どの作業をアウトソーシングすべきか検討するところから始めてみてはいかがでしょうか。

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