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RPOとは?採用業務を効率化する「採用アウトソーシング」

2020年5月26日 10:00 カテゴリー : BPO Times

企業にとって採用は、頭を抱える課題であることに間違いありません。近年多くの企業の採用意欲は高まっていますが、採用活動の感触としては半数以上が「苦戦」と答えています。具体的にはプレエントリーやセミナー参加者数が想定より少なかったり、応募者のつなぎとめや辞退者の食い止めが目下の課題となっています。

そこでぜひおすすめしたいのが採用業務のアウトソーシング「RPO」です。最近では単なる採用事務代行だけにとどまらず、自社に合う採用方法の提案やより良い人材の定着に向けてサポートしてもらえるサービスも増えてきました。

今回は、採用のノウハウに長けたプロ集団に、採用業務をアウトソーシングする「RPO」について紹介します。

【出典】「株式会社ディスコ_2020年卒採用活動の感触等に関する緊急企業調査」

RPOとは?

RPOは「Recruitment Process Outsourcing」(リクルートメント・プロセス・アウトソーシング)の頭文字をとったもので、採用代行とも言います。採用活動にまつわる業務を、企業に代わって行う人材サービスです。まずはその歴史をさかのぼってみましょう。

RPOのはじまり

採用代行サービスの歴史は1950年代までさかのぼります。米国で行われていた会計事務代行サービスが、顧客のニーズにより採用事務代行にまで業務範囲を広げたものが原型と言われています。その後も大企業が経営の効率化をはかるため、人事のアウトソーシングが発展していきました。

日本における採用代行の登場

日本では事務代行会社が採用代行サービスを提供したのではなく、1990年代に採用専門代行会社が登場しサービスを開始したのが始まりです。当初は新卒採用の事務部分(学生への連絡やデータの管理など)に限定され、その期間も学生との接触開始から内定者が決定するまでの4ヶ月ほどでした。

進化し続けるRPO

企業は採用の軸を「量」から「質」へと変化させています。今までは採用事務業務のアウトソーシングが主体でしたが、求める人物像や選考プロセスの設計をはじめ選考のコア業務のニーズも高まってきています。採用のプロフェッショナルとして企業の採用成果向上を目的とした施策を推進し、中長期的な採用競争力の維持・向上も求められるようになりました。

いまRPOが求められるワケ

過去最高水準の有効求人倍率(1.83倍)や少子高齢化問題など、企業にとって頭を悩ます採用環境が続いています。近年、このような背景に加えて採用活動にも様々な変化が見受けられ、採用担当の負担が増加しています。その主な原因は2つあります。

【出典】「株式会社リクルートワークス_大卒求人倍率調査(2020年卒)」

ウェブを通じた採用活動への変化

インターネットの普及により業務の効率化と学生とのコミュニケーションを目的としたデータベースが開発され、多くの大企業で導入されるようになりました。またウェブ媒体を通じた採用活動が普及したことで、応募者数も飛躍的に上がりました。その結果、採用にかかる負担も増加しています。

採用業務の長期化

売り手市場により優秀な人材は、複数の企業から内定を獲得する時代になりました。企業側は内定辞退されることが多くなるため、学生が辞退した後の採用枠を埋めなければなりません。また中途採用やアルバイト、パートまで採用を広げるようにもなりました。そのため採用活動は長期化し、採用担当の業務負担は増加傾向にあります。

RPOを活用して採用力強化!

近年、採用の現場では売り手市場の傾向が顕著になっており、今までの採用手法では成果が出ないケースも少なくありません。そうした際にRPOサービスを導入し、採用マーケット情報や実績に基づくノウハウを得ることで、採用力強化を図ることができます。

新たな採用手法にチャレンジできる

現在はインターネット求人広告やエージェント会社、ダイレクトリクルーティング、リファラル採用など採用手法が多様化され、社内ですべてに対応することは困難です。RPOサービスには蓄積された採用手法やノウハウが豊富にあります。最適な採用プロセスや運用フローを提案してもらうことができます。

採用担当者がコア業務に集中できる

採用担当にとって最大の業務は「集客」「見極め」「惹きつけ」の3種類だといわれています。RPOサービスにノンコア業務を任せることによって、採用担当者が煩雑な事務作業に追われることなく「コア業務」に専念できる環境を構築できます。

採用業務の生産性向上

求める人材をいかにコストパフォーマンス高く採用していくか、その戦略作りの実績やノウハウが豊富なため、より多くの応募者を集めることができます。また募集媒体の管理や面接会場のセッティングなどもよりスムーズに実施できるでしょう。効率的に採用活動を進められるだけでなく採用後の離職も減らし、結果的により良い人材を集めるのに役立ちます。

RPOでどんなことができる?

RPOにアウトソーシングできる業務には一般的に下記のようなものがあります。しかし各社のサービスは大きく異なるため、RPOを選ぶ際には対応可能な業務をしっかり確認することが大切です。以下に採用活動の段階を追って紹介します。

母集団形成に関わる業務

「母集団形成」とは採用候補を集めることです。採用活動を行っていることを広く知ってもらい、自社に関心を抱く人材を集めることで円滑に採用活動を進められます。候補者を多く集め過ぎても絞り込む過程で手間がかかるため、採用規模に適した人数を集めることが大切です。母集団形成時の業務は具体的に以下のようなものがあります。

・募集計画の立案
・募集ツールの選択や広告作成
・エントリーシートや説明会に関する業務
・インターンシップ計画や大学への連絡
・問い合わせ対応

選考に関わる業務

応募者が集まった次の段階は、その人たちを選考するという一番重要なステップです。コア業務ノンコア業務を含め、具体的に以下のようなものがあります。

・応募書類の管理
・エントリー者のスクリーニング
・面接スケジューリング
・面接会場設営や受付
・面接代行
・合否連絡その他問い合わせ対応

内定に関わる業務

採用活動は内定者が決まればそれで終わりではありません。内定者への研修などコミュニケーションのクオリティを上げることで、内定辞退者を防ぐことにもつながります。

・内定者への連絡業務
・内定者研修などにまつわる業務
・内定辞退者との面談

おすすめのRPOサービス

新卒採用や事業拡大などで大量募集をかけた際など、業務遂行や管理はとても大変です。こういった苦労のかかる業務を採用代行にサポートしてもらえることは、多忙を極める人事部にとって嬉しいポイントです。おすすめの採用代行サービスをいくつか紹介します。

Mamasan&Company株式会社

Mamasan&Companyは10年以上にわたり世界中のテレワーカーとともに他種多様な業務を手がけてきた、高い実績を誇る企業です。豊富な経験や知識とノウハウを活かしてクオリティの高いBPOサービスを提供し、その1つとして採用代行サービスもおこなっています。「クオリティ・スピード・低コスト」の3つの融合をコンセプトとして、採用業務の確実な人材確保・時間や手間の削減・企業の活性化をサポートしてくれます。

https://mama-sun.com/jp/

株式会社人材研究所

豊富な実務経験に加えアカデミックな知見をベースに、組織における様々な問題やニーズに対して解決策を提案する企業です。人材マネジメント、組織人事や採用にまつわることすべてにおいて最適なソリューションを提供してもらえます。「採用のプロ」が手掛ける実際の採用成果につながる選考、面接、定着といった後工程まで含めた、全行程にわたっての実務に即したサポートが特長です。

https://jinzai-kenkyusho.co.jp/

株式会社トライアンフ

1998年の設立から3000社以上の企業の採用強化、組織強化、人事・労務の効率化に取り組んできた企業です。あらゆる切り口で人と組織のパフォーマンスを向上させ、企業の成長支援に尽くします。継続的にクライアントの課題を解決していくことで、契約のリピート率は90%以上を誇ります。採用戦略や具体的な企画内容を踏まえ、採用業務の運営全てについて相談できます。

https://www.triumph98.com/

まとめ

近年の少子化やIT化だけでなく新型コロナウィルスなどの影響も受けて、採用活動の方法はどんどん変化しています。例えば従来の説明会をやめてオンライン説明会を導入した企業も増えてきました。選考面接のウェブ化も様々な企業が取り組んでいくことでしょう。

企業の採用活動は様々な世の中の急激な変化に対応し、常により良い方法を模索していくことが求められています。

自社で抱え込もうとせずRPOをどんどん上手に利用して、採用活動の質を高めていきましょう。

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