海外在宅ワーカーブログ

名前を受け継ぐ

2020年10月5日 09:47 カテゴリー : 海外在宅ワーカーブログ

ヤー・サス! 皆さま、こんにちは。
Mamasan&Companyで仕事を始めて8か月目になります、ギリシャ在住のSavlinaです。

今月もブログを書く機会をいただきました。今回はギリシャの小学校の話と、ギリシャ人の名前についてお話したいと思います。

ギリシャは、どんな国?

まずギリシャは日本の約1/3ほどの面積に、約1,081万人が暮らしています。首都はアテネです。

話す言葉はギリシャ語ですが、ギリシャから他国へ移住した人も多く、そうしたいきさつからドイツ語やフランス語、英語などを話す方が多くいます。他にはトルコ語を話す年配者も多くいます。

語学事情

言葉に関しては公立小学校では1年生から英語の授業が始まり、小学五年生からドイツ語もしくはフランス語を選択し、子供達は義務教育の過程で三言語を習うことになります。

我が家は主人がドイツ生まれのドイツ育ちということもありドイツ語が堪能なので、「息子がドイツ語を選択してくれたら主人が宿題見てくれるのだけどな~。」と私が気楽に考えており、主人に笑われています。

学校事情

宿題はもちろん毎日あります。そして、学年が上がるにつれて習う教科が増えていくのは日本と同じで、宿題の量も増えていき、塾に通うもしくは家庭教師に勉強を見てもらう子供も増えていくという話です。

しかし!六月中旬~九月中旬まで約3か月間の夏休みの間、宿題は一切ありません!子供達は遊びたい放題です。(しかも夜中まで。)

最初にその話を聞いたとき本当なの?と半信半疑でしたが、息子が小学校に通い出して本当だと分かりました。ギリシャに住んでいる日本人の知人のお子さんは日本に住みたいけど、日本の学校は夏休みに宿題があるから、学校はギリシャの方がいい!と言っているそうです。

家族とのつながり

ギリシャは家族のつながりがとても強く、日本でいう元旦やクリスマス、そして復活祭などの大きな祝日では家族が集まります。電話もしょっちゅう(ほぼ毎日)、インターネットが普及したこともあり、オンライン通話サービスを利用して顔を見ながら話すこともよくあります。
特にギリシャ国外や国内でも離れた場所に住んでいる家族とはなかなか会うことができないので、やはり顔を見ながら話ができると嬉しそうにしているのが傍から見ていてもわかります。

名前の日(ネームデー)

お祝いは祝日だけに限りません。ネームデーと呼ばれる多くのギリシャ人の名前の由来である聖人の祝日や誕生日(特に子供の誕生日)もしかりです。

そしてネームデーをお祝いするにはまず、生まれた子供に名前を付けるという家族にとっての一大関心事項があります。

日本では子供が生まれると両親や祖父母から名前の1字をもらうことがありますが、ギリシャでは名前ごと受け継ぎます。これは昔からの習慣のようで、多くは名付けられる子供の祖父母から名前をもらいます。

私が聞く限りでは夫婦の最初の子供の名前はご主人の両親から、第二子は奥さんの両親から受け継ぐのだそうです。(ただし必ずしもそうではありません。)もちろん昔からの習慣で名前を付けるのではなく、自分たちで考えたい!という夫婦も多くいます。

歴史上の人物の名前を付ける

2007年に公開された映画に紀元前489-480年にスパルタ王として在位したレオニダスを題材にした映画があるのですが、この映画が公開された後に、生まれた男の子にレオニダスの名前をつける夫婦が急増!私たちの知り合いのお宅にもレオニダス君という名前の子が何人もいます。

話が名前から少しそれますが、この映画の功績もあり本来今年開催される予定でした2020年東京オリンピックのギリシャ国内の聖火リレーで、スパルタ市のリレー走者として、この映画でレオニダス王を演じた俳優が走者として招待されました。

本人がスパルタ市を快走する!ということで沿道にあまりにも多くの人が集まりました。本来ならとても喜ばしいことなのですが、このコロナ禍のさなか沿道にあまりにも多くの人が集まりすぎてしまい、結果、この俳優の走行した翌日から聖火リレー自体が中止になってしまいました。

このように歴史上の人物の名前を付ける両親もいますが、子供の名づけは場合によってはその後の口論のもとにもなるというほど家族の大事なことなのです。

この名前を受け継ぐこの習慣、私たちの子供たちも同様でした。

我が家の子供たちの名前

我が家は子供たちのギリシャの名前は主人が、日本の名前は私が決めるということで、お互いの家族間で問題は起こりませんでした。そして息子のギリシャの名前は主人の父親から、しかし娘は主人の祖母から名前をいただきました。

なぜ母親からではないのか?といいますと、上記の例でいえば主人の祖母の名前はすでに、祖母の女孫が名前を引き継いでいるはずだったのですが、二人いる女孫のどちらも祖母から名前をもらわなかったのです。

祖母は女孫はとてもかわいいけど、自分の名前を付けてもらえなかったことにがっかりしていたそうで、10代後半の主人があまりにもがっかりしている自分の祖母を見て、「自分に女の子が生まれたらおばあちゃんの名前を付けるよ!」と約束。

祖母はなんとそれから約15年近い期間、それを楽しみにしていました。

しかし最初に生まれたのは男の子・・・。祖母はまたがっくりしていましたが、その二年後に娘が生まれたことで祖母の実に半世紀以上にもわたる悲願が達成されました!

こうして受け継いだ名前がまた子供から、その次の世代に受け継がれていく素敵な風習だなと思っています。

ペーパーフラワーの中心にロリポップを入れて作ったお花

子供の誕生日やネームデーは学校へお菓子やケーキなどを差し入れします。写真のお花はペーパーフラワーの中心にロリポップを入れて作ったお花なのですが、学校中でみんなに欲しいって言われたよ!と子供たちが嬉しそうに教えてくれました。


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