毎月大量に発生する煩雑な業務の1つに、経費精算があげられるのではないでしょうか。
年度末などの繁忙期には人手が足りなくなるほど多忙となります。さらに、特に社員数が多ければ多いほど領収書の数も膨大になり、大きな負担がかかってしまうのです。
そこで、外部委託やスマートフォンを活用し、効率化を図る企業が増えています。煩雑なルーティン業務を外部に委託したり、スマートフォンで写真を撮って経費精算をすることで、業務の効率化やコスト削減を実現することが可能になるのです。
手間がかかり大変な経費精算業務をスマートフォンの活用によって効率化する方法、また導入や領収書保管の際の注意点などを紹介しましょう。
経費精算が大変な原因は?
毎月発生する経費精算の業務はなぜ大変なのでしょうか。大量の領収書、申請方法に関するフローの問題、ミスへの対応などさまざまな原因を確認してみましょう。
ミスが許されない
会社のお金を管理する故に、1円の誤差も許されないのが経費精算業務に携わる社員の大変なところです。ミスがないようチェックするのには時間と労力がかかります。このような作業を何百回、何千回と繰り返す必要があり、非常に神経を使う作業と言えるでしょう。
フローやルールの曖昧さ
社内での経費精算のフローやルールがきちんと定まっていないと、申請者も経理担当者も苦労することになるでしょう。しかし、はっきりとしたフローがない中、暗黙の了解で申請や処理がおこなわれている場合も多いのです。きちんと制定することでよりスムーズに進み、トラブルも格段に減らせるでしょう。
他部署の社員との衝突
担当者は請求書の確認や申請ミスの指摘など、他部署の社員と関わることがあります。経費の不正使用を防ぐために、領収書の内容を明確にする必要があるためです。他社員から嫌がられたり衝突したり、経理担当者の大きな負担やストレスに繋がるのは言うまでもありません。
経費精算を効率化する方法
経費精算業務を効率化する方法はさまざまです。社内での見直しや、便利で優秀なシステムの導入、さらに外部委託をするという手段も考えられるでしょう。
ワークフローや申請ルールの見直し
業務フローや申請ルールがしっかりと定まっていないと、認識の差によりトラブルやミスが発生しやすく、発生後の対応も曖昧になりかねません。フローやルールを見直しクリアにすることで、トラブルが減り、その対応に割いていた時間を有効活用できるでしょう。
外部委託の活用
効率化をするために、煩雑な業務を外部に委託するという方法があります。経費精算業務の全てを外部委託したり、または一部のみを依頼することが可能です。例えば、申請書の金額や記載内容のチェック作業といった手間がかかる作業を外部委託することで自社員の負担を大きく減らすことができ、効率化に繋がるでしょう。
システム導入
近年、楽楽精算などさまざまな経費精算システムが活用されています。これまで大量のデータを1つ1つ打ち込み、計算をしていましたが、これを自動化することで大幅な時間短縮かつ効率化が見込めるでしょう。
【参考記事】「楽楽精算とアウトソーシングは経費精算力抜群!その評判と料金は?」
スマートフォンの普及で効率化
近年、スマートフォンの凄まじい普及は目を見張るものがあります。それは経費精算システムにも大きな影響を与えています。より効率的に処理できるスマートフォンを利用した精算システムについて見てみましょう。
スマートフォンで経費精算ができる?!
今やスマートフォンは子どもから大人まで、1人1台持っていると言われる時代です。昨今、経費精算でスマートフォンが活用できようになりました。申請者と経費担当者、両者ともに手間や時間を大幅に削減できることが利点です。さらに、オンライン上で完結させられるため、ペーパーレスで地球にやさしいのも魅力でしょう。
法的にも認められた方法
2016年に電子帳簿保存法が改正され、証憑の電子化が規制緩和されました。写真やPDFなどの電子データの証憑保存が可能になり、領収書など原紙の保存は不要になったのです。スマートフォンで撮影したレシートや領収書も証憑として法的に認められるようになったのをきっかけに、スマートフォン対応の経費精算システムが開発され、現在さまざまな企業で導入されています。
【参考】「電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律」
スマートフォンだけで完結させられる
スマートフォンでの経費精算の魅力は、その手軽さにあります。従来の経費精算は作業工程が多く、煩雑で時間がかかりました。それに比べ、スマートフォンでの経費精算は領収書を撮影しその場で各々のスマートフォンから申請することができます。また、申請を受ける経理担当者側もスマートフォンで承認できるため、経費精算をスマートフォンだけで完結させることができ、非常に手軽で便利になるでしょう。
いつでもどこでも申請できる
これまでは経費精算のためだけに帰社したり、領収書の情報を自分で入力する時間を確保する必要がありました。しかし、スマートフォンで申請が可能になってからは、出先から好きなときに申請作業ができるようになりました。移動などの隙間時間を有効活用している人も多く、このように場所や時間が制限されないことが一連の経費精算業務の効率化に繋がっています。
申請も管理も簡単
経費精算の際に、スマートフォンと連携させる、外部委託の活用といった工夫をすると、申請も管理も非常に楽に行うことができます。同時にコストダウンも叶えられるでしょう。
申請と管理がこんなに楽に
これまで申請する側は、領収書を捨てずに財布の中に入れておき、あとで精算用の用紙などに金額と使用目的を手入力していました。しかしスマートフォンを使用すれば、写真を撮り経理担当者に送ることで一連の作業がその場で完結します。また経費担当者側も然り、手作業ゆえに多発するミスへの対応や、大量の領収書の管理から解放されるでしょう。
コスト削減も可能
効率的な申請と処理が可能になるのと同時に、コストの削減も実現できます。以前は多くの企業が保管場所の確保や、必要なくなった領収書の廃棄に莫大な金額を費やし、電子証憑がまだ認められていなかった2004年時点では、領収書などの保存コストは経済界全体で年間約3000億円にものぼると言われていました。
現在は電子データへ移行しているため、コンピューター上で管理することが可能となり大幅な経費削減に繋がっています。
新システムの導入や領収書保管の際の注意点
新しい経費精算の方法を導入する前に、どんな点に気を付けたらいいか確認しておきましょう。そして領収書を適切に保管するためのポイントを紹介します。
導入時に気を付けることは何か?
スマートフォンでの経費精算や外部委託を導入する際には、まず自社の現状をしっかりと把握し、その上で最適な手段を選ぶことが大切です。また新システム導入後の不正防止のために、複数の経理担当者が相互にチェックを実施する、定期的に不備がないか確認するといった社内体制の整備もしておくといいでしょう。
領収書保管時のセキュリティ管理も厳重に
これからの時代は、大量の電子データを安全かつ効率的に管理することが求められます。これまでの紙媒体とは違い、保管場所はインターネット上が主になるでしょう。
そこで、重要なのがセキュリティ管理です。領収書は会社がいつ、どこで、何のためにお金を使用したか一目でわかるものです。そのため、情報漏えいや不正アクセスが起きないように厳重な管理をし、何かトラブルが起きたことを想定し、セキュリティ管理に精通した人材を確保するのもよいでしょう。
新スタイルの経費精算の導入が増えている
近年、IT技術の目覚ましい進歩によって、経費精算業務の効率化はとてもスピーディに進んでいます。スマートフォンでの経費精算や外部委託の導入が増えている現状について紹介します。
スマートフォン × 経費精算の普及が進む
2007年にスマートフォンの販売が開始されてから早10年以上が経ちますが、現代は1人1台スマートフォンを持っている時代になりました。IT技術は凄まじい発展を続けていて、ビジネス界でも多いに活用されています。今後もさらにIT技術は進化し、新しい経費精算の方法がさらに普及していくことが予想されます。
新システムを導入する企業が多いのはなぜ?
これまで人の手で1つ1つ時間をかけておこなっていた業務も、コンピューター上で自動的に処理し、また遠い場所からでも遠隔での業務が可能になりました。効率化やコスト削減という好結果を期待できることにより、多くの企業で導入されています。
外部委託が増加する背景は?
スマートフォンでの経費精算が普及してきましたが、人の手でチェックする作業はゼロになるわけではありません。いくら便利になったと言っても、チェック作業などは必要な作業なため、煩雑な業務を外部のリソースを活用することで、さらなる効率化や自社員がコア業務に集中しやすい環境づくりが可能になるでしょう。このような効果を期待し、外部委託を利用する企業が増えています。
まとめ
毎月、経費精算業務に四苦八苦している企業が多く、申請する側も承認する側も、手間や時間がかかってしまっています。その現状を解決する策として、スマートフォンの活用や外部委託を活用する企業が増えています。
スマートフォンでの経費精算を導入することで、場所や時間を問わず申請と受理ができ、領収書の保管コストなども大幅に抑えることが可能になるでしょう。また、マンパワーが必要なチェック作業などを外部に任せることで、自社員はよりコアな業務に集中できるようになり、全体の効率化に繋がります。
経費精算業務でお悩みの方は、スマートフォンでの経費精算や外部委託を導入し、上手に業務の効率化を図ってみてはいかがでしょうか。
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