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東京都の助成金が充実している今はテレワーク導入のチャンス!

2020年2月29日 10:00 カテゴリー : BPO Times

国をあげて働き方改革が進められているなか、大手に限らず中小企業もそれに従った運営を求められつつあります。

社会全体で重要な課題となっている働き方改革の取り組みの一つとして、柔軟な働き方が可能となるテレワークの導入を検討している経営者や担当の方の多くが気になる「コスト」への対応策として今、助成金等の支援が充実しています。

中でも東京都は、目まぐるしく変化し続ける社会情勢や国民のニーズに対応するための政策の一環である「新しいワークスタイルや企業活動の東京モデル」で「テレワーク」を推奨し、導入しやすくなるような助成金を設けています。

そこで、テレワークに必要な業務環境を中心にしたコストと、国や東京都の助成金制度について紹介します。

テレワークとは?

テレワークとは、「tele=離れた所」と「work=働く」を合わせた造語で、情報通信技術(ICT=Information and Communication Technology)を活用し、場所や時間の制約を受けず柔軟に働ける勤務形態です。

テレワークは、働く場所によって「在宅勤務」「モバイル勤務」「施設利用型テレワーク(サテライトオフィス勤務等)」の3つに分けられます。

【参考】
「テレワーク総合ポータルサイト」

どのような助成金があるのか?

働き方改革に伴って「テレワーク」という言葉は様々なところで見聞きするようになり、東京オリンピックが行われる2020年までの7月24日は「テレワーク・デイ」とし、厚生労働省がテレワーク導入のマニュアルを公開するなど、積極的に国や政府が活用を推進しています。

しかしテレワークは、会社で働く従業員とは異なる勤務形態となるため、導入する際には業務の棚卸しや新たな設備投資などが必要になる場合もあります。

また、具体的にどのような費用が必要なのかわからず、導入に踏み切れない企業が少なくないことも事実です。

総務省の発表によると、テレワークを「導入している」または、「導入予定である」と回答した企業は全体の25%程ですが、導入企業のうち約80%の企業がテレワーク導入によって目的とする効果を得たと回答しています。

この結果からテレワークは、働く個人側だけでなく企業側にとってもメリットがあることがわかります。

今後、ますます多様化する「働くニーズ」に対応しながら企業も成果を期待できるテレワークに対して、政府や地方公共団体が助成金や支援制度を充実させており、テレワークを導入しやすくなっています。

【参考】
「厚生労働省 情報通信技術を利用した事業場外勤務の適切な導入及び実施のためのガイドライン」
「テレワーク・デイズ」
「総務省_平成30年版_情報通信白書」

テレワーク導入に必要なコスト

テレワークを導入しやすくなっているとはいえ、実際にどのような環境整備が必要なのでしょうか。
テレワークを円滑に導入するために必要な、業務環境を見ていきましょう。

システム方式

テレワークはICTを使った働き方ですから、インターネットやITツールを使った業務環境の構築が必須です。

「リモートデスクトップ方式」「仮想デスクトップ方式」「クラウドアプリ方式」「会社PCの持ち帰り方式」の4つに大きく分けられます。

コミュニケーションツール

テレワークを利用する従業員と職場で働く従業員をつないだり、テレワーカー同士をつないだりするコミュニケーションツールは、業務連携を図るうえで重要です。

具体的なツールとしては「Eメール」「チャット」「会議システム」「情報共有ツール(データ共有やSNS)」があります。

例えば、「Eメール」は既存のサービスを利用し、Web会議を行うために「会議システム」を新たに導入するなど、自社のコミュニケーションを円滑にするために必要なツールを検討しましょう。

管理ツール

管理ツールは、業務管理や勤怠管理を適切に行うためのツールです。活用方法によっては、コミュニケーションツールや情報共有ツールとして管理機能を代替できます。

「業務管理(プロジェクト管理)ツール」「勤怠管理ツール」「在籍管理(プレゼンス管理)ツール」があり、業務に合わせて導入を検討するとよいでしょう。

【参考】
「総務省_テレワーク導入手順書」
「厚生労働省 情報通信技術を利用した事業場外勤務の適切な導入及び実施のためのガイドライン」

国での助成金制度など

テレワークは、ワーク・ライフ・バランスの実現や多様な人材の能力発揮が可能となるばかりでなく、災害時の事業継続や感染症の予防に役立つとして、国全体でテレワークの普及促進に取り組んでいます。

時間外労働等改善助成金(テレワークコース)

厚生労働省による助成金です。

労働時間等の設定の改善および仕事と生活の調和推進のため、在宅またはサテライトオフィスにおいて就業するテレワークに取り組む中小企業主に対して、その実施に要した費用の一部が助成されます。

【参考】
「厚生労働省 時間外労働等改善助成金(テレワークコース)」

IT導入補助金

IT導入補助金は、中小企業・小規模事業者等が自社の課題やニーズに合ったITツールを導入する経費の一部が補助される、経済産業省の支援です。

自社の現状を分析し、把握した経営課題や需要に合ったITツールの導入により、業務効率化と売上向上といった経営力の強化を図ることが目的とされています。

ふるさとテレワーク

「ふるさとテレワーク」とは総務省が提唱している、地方のサテライトオフィス等においてテレワークにより都市部の仕事を行う働き方のことです。

ふるさとテレワークが推し進められることで、都市部から地方への人や仕事の流れが創り出され、地方創生の実現と時間や場所を有効活用した柔軟な働き方が促進されます。

地方自治体や民間企業等に対し、地方のサテライトオフィス等のテレワーク環境を整備する費用の一部を補助する総務省の事業です。

【参考】
「総務省 ふるさとテレワーク_ポータルサイト」

東京都での制度

東京都は、快適な通勤環境や企業の生産性向上を図る働き方で、全ての人々がいきいきと活躍できる社会の実現に向けて、また、2020年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会期間中の交通混雑緩和も見据え、交通需要マネジメントやテレワーク等の取り組みを推進しています。

この取り組みの一環として、都内企業のテレワーク導入を支援する事業をご紹介します。

はじめてテレワーク(テレワーク導入促進整備補助事業)

東京都が実施するテレワーク導入に向けたコンサルティングを受けた都内の中堅・中小企業等に対して、テレワークをトライアルするための環境構築経費、及び制度整備費を補助する事業です。

【参考】
「はじめてテレワーク(テレワーク導入促進整備補助事業)」

テレワーク活用・働く女性応援助成金(テレワーク活用推進コース)

在宅勤務やモバイル勤務を可能とする情報通信機器等の導入によるテレワーク環境整備及び、民間サテライトオフィスの利用に対して、それぞれ経費の1/2、限度額250万円が助成されます。

【参考】
「テレワーク活用・働く女性応援助成金」

サテライトオフィス設置等補助事業

都内の市町村部にサテライトオフィスを設置する企業や団体等に対して、整備及び運営が補助されます。事業内容によって補助率等は変わります。

【参考】
「サテライトオフィス設置等補助事業」

業界団体連携によるテレワーク導入促進事業

業界をあげてテレワークの導入に積極的に取り組む業界団体等に対して、テレワーク導入コンサルティング等の会員企業への取組に必要な費用が補助される事業です。

【参考】
「業界団体連携によるテレワーク導入促進事業」

まとめ

テレワークを導入するために必要なコストと、それを補うための助成金制度について見てきました。

ひとりひとりのワーク・ライフ・バランスを整える環境作りに国全体が大きく動いている今、企業もそれに追随し充実した各助成金制度を活用して、より柔軟に従業員のニーズに応えられる働き方を整えることは、従業員の働く意欲の向上につながり結果的に企業の生産性を高めることになります。

業務の棚卸と様々なルールを見直し、自社にとってどのような形でテレワークを導入することが最適なのか、具体的な検討の一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

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