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通販サイト売上アップのカギを握る「転換率改善の秘策」とは?

2021年1月27日 15:00 カテゴリー : BPO Times

新型コロナウイルスとの共存を前提とした「新しい生活様式」が求められる中、密を避ける外出自粛の生活は、通販業界にとって大きなチャンスとなっています。

日本経済新聞の記事によれば、新型コロナウイルスを機に初めてネットで買い物する人が増え、利用世帯は5割に達しました。その中でも利用率の2割が70代以上の高齢者世帯です。
インターネット通販の利用者が増え、自社サイトが閲覧される機会が増えているのにも関わらず、なぜか売り上げが振るわない、そのような場合は自社サイトの「転換率」が低い可能性があります。

ここでは「転換率」の意味と計算方法を解説し、コールセンター対応を活用した転換率や売上げの向上事例を交えて紹介します。

「転換率」とは?その計算方法

通販の効果的な売上アップに欠かせない「転換率」について、その基本的な考え方や転換率を改善するポイントを説明しましょう。

通販における「転換率」とは?

転換率とは、通販サイトへの全訪問者数に対して、商品が売れる確率を表したものです。

サイトの訪問者が商品を購入することをコンバージョン(CV)と表し、転換率をコンバージョンレート(CVR)といいます。

では「転換率」を知ることがどのように経営戦略に役立つのかを説明しましょう。

通販の売上を上げる3要素「集客数」「転換率」「客単価」

通販の売上を構成しているのは「集客数」「転換率」「客単価」の3つの要素です。
この3要素の掛け算で売上は決まるため、いずれかを上げれば売上も上がります。
たとえば、転換率が2倍になれば、売上も2倍になります。

 1  ×   2    ×  1  =  2
集客数   転換率     単価   売上

集客数に大きく影響を及ぼすのは「サイト検索」です。
新たな顧客を開拓するために、商品が検索された時にできるだけ上位表示させる必要があります。さらに、お客様が知りたい内容をなるべく丁寧でわかりやすく表示したり、トレンドワードを増やして商品名を工夫することが重要となります。「リスティング広告」を利用し、お客様の目にとまりやすくするのも効果的です。
また、単価が低い場合は、同一商品を2個、3個などまとめ売りすることにより割安感を演出する「バンドル販売」を促進するなどの対策が有効と言えます。
アクセス数は多いのに「転換率」が低い場合は、先にも述べたとおり、購入成約に至らない離脱者の「離脱原因」を取り除けば売上アップにつながるでしょう。

「転換率」の計算方法

転換率は「再注文の顧客」に加え「新規顧客」を含む購入者数をサイトの訪問者で割った割合を示します。

購入者数  ÷  サイトの訪問者数 ×100=転換率(%)

たとえば、購入者数100、サイトの訪問者数1,000の転換率は以下

100(購入者数)÷1,000(サイトの訪問者数)×100 =10%(転換率)

上記に対し、購入者数100、サイトの訪問者数2000の転換率

100(購入者数)÷2,000(サイトの訪問者数)×100 =5%(転換率)

このように転換率が低いということは、サイトへの訪問者が多いにもかかわらず、何らかのの理由で購入まで至らない「離脱者」が多いことを意味します。

もちろん、商品のジャンルによっても違いはありますが、一般的にECサイト全般での平均転換率は、1%~2%といわれています。

「離脱の原因」をお客様目線で考える

では、なぜお客様が「離脱してしまったのか」「どの時点で購入意欲をなくしてしまったのか」を考えていきましょう。
「商品を購入する」という購買行動は、お客様が商品を購入することで得られる利益(ベネフィット)が、商品代金に勝る価値を感じた時に発生します。
検索すれば、いつでも簡単に類似品が見つかるオンライン社会の中で、せっかくサイトに訪れてくれたお客様に商品を購入いただくわけですから、その商品がお客様にもたらすベネフィットをしっかりアピールすることが大切です。
お客様の抱えている問題を聞き、その問題解決に自社商品がどのように有効であるか伝えることが売上アップにつながるのです。
顧客満足度が上がればリピート率が改善され、お客様のクチコミなども期待できます。

インターネットアンケートサービス「NTTコム リサーチ」による「購買行動におけるクチコミの影響」に関する調査によれば、購入の決め手となった経験があると回答した人が全体の約70%、特に女性が口コミの影響を受けやすい傾向があるという結果がでています。

【参考】「購買行動におけるクチコミの影響_NTTコム リサーチ」

コールセンターにおける転換率の改善事例

お客様への商品のアピールに一役買うのがコールセンターの存在です。

コールセンターは、お客様の顔を見る機会のない通販事業の中で、唯一お客様と直接コミュニケーションをとれるところです。そこで得られる情報は、プロモーション・商品・サービスの改善に大いに役立ちます。

事例1:顧客満足度アップでリピート率改善

一人ひとりのお客様の抱える悩みや事情を聞きだし、誠意ある柔軟な対応をすることが顧客満足度向上につながったS製薬会社の事例です。
こちらの会社では、購入から数か月後に顧客へオペレーターによる丁寧なアフターケアと営業活動を積極的に取り入れた結果、会社から大事に扱われているという顧客満足度が上がり、リピート率が改善しました。

事例2:お客様の心を掴む日常会話でリピート率アップ

サプリメントの購入を1年半続けているお客様の事例です。
こちらのお客様は、実は商品の効果を感じて購入を続けているのではなく、コールセンターのオペレーターの定期的にかける心遣いの溢れる言葉に感動したり、信頼の情が湧いて購入を続けているということでした。電話での何気ない日常会話が、リピート購入の引き金となっていたことがわかります。

事例3:トークスクリプトの見直しで大幅な時短に成功

高齢化社会となった今、高齢者のお客さまの中にはコールセンターを利用する人が少なくありません。通常コンタクトのとりにくい昼間の時間に話ができる高齢者は、経営戦略上重要な顧客層といえます。
時間を惜しまず理解してもらえるまで、何回も粘り強く説明して信頼関係を築き上げることで、顧客満足度やリピート率が上がります。
また、高齢者対応に特化したトークスプリクトを使用した研修を行った結果、大幅な時短に成功しました。

事例4:オペレーターによるアップセル・クロスセル

健康食品通信販売会社で、上位商品の購入をすすめる「アップセル」と、今利用している商品に追加して別の商品をすすめる「クロスセル」を徹底させて、受注率を倍増させたという事例です。
こちらの会社ではお客様との通話記録を比較分析した結果、受注率の高い人はお客様の本来の悩みを聞きだし、上位商品を使用することによるお客様のベネフィットを具体的に説明したり、状況に合わせ「まとめ買いで送料無料になりますがいかがでしょうか」「あわせてお使いいただくことをおすすめしています」といった表現で、次なる商品の提案をしていることがわかりました。
これをオペレーター全体に教育したところ、売上倍増につながりました。これはお客様と直接会話する機会のあるオペレーターならではの、人間の心理を突いた効果的なトーク術といえます。
気負わずに会話の流れの中で次なる提案をし、お客様から『お得な情報をありがとう』と満足いただけた例です。

一旦購入を決めた後に、関連商品をすすめられてもあまり抵抗は感じない場合が多いので、タイミングを見計らって話を切り出すオペレーターのコミュニケーション能力が求められるところです。

まとめ

ウィズコロナの生活で、今私たちには新しい生活スタイルが求められ、通販は必要不可欠なものに変わりつつあります。
競争相手が多いこの業界で生き抜くカギは、意外にもアナログな人による心のこもったおもてなしサービスでした。
顧客対応の最前線にいるコールセンターでは、お客様のニーズに応える最適なプランの提案や、アップセルとクロスセルにも積極的に取り組んでいます。
オペレーターのお客様の心を掴むトークスキルは、トークスクリプトと並んで顧客満足度や転換率の向上に重要と言えるでしょう。