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コールセンター代行サービスの利用に必要な費用や対応可能業務とは?

2020年9月28日 15:00 カテゴリー : BPO Times

「日々の電話対応業務に時間と労力を取られている」といった悩みから、コールセンター代行の利用を検討している企業は多いでしょう。その際に気になるのが、必要な費用と対応してくれる業務の幅ではないでしょうか。

電話対応のアルバイトを1日8時間、時給1,013円で雇用した場合、一人あたり月約16万円かかるのに対し、コールセンター代行にかかる費用は月1万円〜70万円程度です。ほかにも維持費などがかかるため、コールセンター代行のほうが低コストであると言えるでしょう。対応可能業務については業者ごとに異なりますが、簡易的な応対とその先の作業まで対応してくれる業者もあります。

この記事では、いくつかのコールセンター代行サービスを比較しながら、必要な費用や対応可能業務について解説します。

コールセンター代行に委託する5つのメリット

コールセンター代行を利用すると、社内の労働環境やコスト面において様々なメリットがあります。では、コールセンター代行5つのメリットを見てみましょう。

社内リソースが確保できる

電話対応はかなり時間と労力がかかる業務であるため、電話対応に追われて大切な業務が疎かになってしまったり、社員の集中力を削いでしまったりするでしょう。コールセンター代行に電話対応を委託すれば、これまで電話対応にかかっていた社員のリソースを確保することができ、メイン業務をスムーズに進めることができます。

導入コストの削減

電話対応専門の部署を設置したり、担当者を雇用したりする場合、導入するコストが多くかかります。例えば人材採用や研修にかかる費用などに加え、複数人電話対応担当者を雇用し社内にコールセンターを設置する場合には事務所の家賃やPC・電話機の購入(またはリース)、電話とネット回線の開設など設備費がかかることとなるでしょう。

コールセンター代行に委託すればこれらの費用はかからないため、コストが削減できます。

人件費の削減

電話対応担当者を雇用するには、前項で紹介した導入コスト以外にも人件費が発生します。もし時給1,013円(2020年9月現在の東京都最低賃金)で1日8時間・週5日で雇用すれば約16万円の賃金がかかる上、社会保険料や交通費を支払う必要があるでしょう。コールセンター代行サービスであれば、サービスや架電数によって、1万円〜70万円程度が相場とされています。電話対応担当者を複数人雇うことを考えれば、コールセンター代行に委託するほうが低コストで運用することができると言えます。

品質の向上

電話対応には、高いコミュニケーション能力と顧客からの問い合わせや要望に瞬時に対応できるスキルが必要です。コールセンター代行業者の人材は電話対応のプロであるため、研修などをせずとも高い電話対応品質が保証されています。

業務量にあわせて利用できる

企業によっては、電話対応業務の業務量にムラがあることもあるでしょう。その場合、社内で電話対応担当者を雇ったとしても、繁忙期以外はそれほどこなす業務がなく無駄になってしまうこともあります。その点、コールセンター代行サービスであれば繁忙期のみ利用することも可能なため無駄なコストをかけずに済むでしょう。

コールセンター代行が対応可能な業務とは?

コールセンター代行サービスは様々な業務に対応しており、電話対応以外の作業も請け負ってくれる場合があります。

ここでは、コールセンター代行サービスで対応可能な業務と併せて、外注しやすいケースとそうでないケースを紹介します。

電話窓口対応

会社にかかってくる電話に対応し、直接その担当者へ受電内容を知らせる業務です。担当者には代行業者からメールやチャットなどで受電の通知が届くため、受電内容の重要度や緊急性によって対応方法を検討することができます。社内に人が少ない企業や、一定時間社内を空けることのある企業に有効なサービスです。

予約・注文受付の対応

旅行プランやチケットなどの予約受付や、ECサイトの注文受付をする業務です。サービスによっては、予約・注文を受け付けたあとの決算処理や発送指示などの事務処理も含めて一括で対応してくれることもあります。この業務を委託したいと検討しているのであれば、事務処理まで対応してくれる業者に依頼するのが良いでしょう。

お問い合わせ対応

お客様からの問い合わせやクレームなどに対応する業務で、製品に関するテクニカルサポートが必要な場合でも、事前にマニュアルなどを共有することで対応が可能です。ただし、問い合わせの際にお客様の個人情報の開示が伴う場合や、社外に持ち出せない資料を必要とする場合は注意を要します。セキュリティ管理がしっかりしているかどうかを見極めましょう。

新規顧客の開拓

顧客になりうるところへ架電しアポイントを獲得したり、資料送付の段取りを組んだりする業務です。アポイント獲得後のスケジュール調整や、架電後の資料送付まで請け負ってくれるサービスもあります。社内の営業担当者のリソースを、訪問営業のみに集中させたいという企業におすすめです。

既存顧客のサポート

既存顧客に対しフォローやヒアリング、追加商品の案内などを行う業務で、架電だけでなく受電への対応が可能なサービスもあります。ヒアリングした内容をすべてまとめて提供してくれるサービスもあるため、自社の営業担当が訪問する際の資料としても活用できます。

市場調査

架電によって得た情報をまとめ分析を行う業務で、マーケティングに活かすことを目的にしています。データの分析をした後、報告だけでなく結果を踏まえた上での提案までを行ってくれるサービスもあり、マーケティングを開始したばかりで調査へ人材を割くことができない企業におすすめです。

専門的知識が必要な業務

業種によっては法律や医療、金融など専門的知識を必要とするケースがあるでしょう。この場合対応してもらえないことも多く、限られた範囲でのみ委託することになる可能性があります。専門分野に特化したコールセンター代行サービスもあるので、必要であればそのようなサービスの利用を検討しましょう。

コールセンター代行の業務委託はどんな料金・費用がかかるのか?

コールセンター代行には、様々な料金形態があります。例えば月額が決まっている月額型や、1件ごとに課金される従量課金型などです。

それぞれの料金相場は以下のとおりです。


 1件あたりのコール単価相場  超過分のコール単価相場  初期費用
 月額固定型  100円〜200円 100円〜250円 1万5,000円〜5万円 
 従量課金型  300円〜1,000円  なし 1万5,000円〜5万円 

(※2020年9月現在)

利用する時間帯や専門性の高さなどによって変動するため、事前に確認しましょう。
ここでは、コールセンター代行委託にかかる料金・費用についての解説します。

初期費用

コールセンター代行サービスを導入する際には、ほとんどの場合初期費用がかかり、初期費用の相場はおよそ1万5,000円〜5万円程度です。初期費用だけで決めるのではなく、あくまでサービスの内容やコール単価などを鑑みて決めるのが良いでしょう。

月額固定型

月額固定型とは月々一定額を支払うプランで、1件あたりの単価が安いのが特徴です。月額を支払えば何回でもコールしてもらえるわけではなく、事前に設定した件数までを料金内で対応してくれます。なお、設定件数を超過した分は1件ごとに追加料金が発生することがほとんどです。多くの場合、50件や100件などまとまった件数でしか契約することができないため、コール数を多く必要な企業が導入しています。

従量課金型

従量課金型とは、単純に「架電・受電件数×コール単価」で料金を算出するプランです。月額固定型に比べ単価は高いですが、その分どれだけ件数が少なくても対応してくれます。まとまった件数はないが、コールセンター代行を委託したいという場合におすすめです。

コールセンター代行サービスの比較~対応業務と料金体系

コールセンター代行サービスの業務内容や料金体系は、企業によって様々です。ここでは、実際にコールセンター代行を行っている企業の特徴や料金体系を比較し解説します。

Mamasan&Company株式会社

Mamasan&Company株式会社は、コールセンター代行サービスをはじめとしたBPOサービスの実績がある企業です。コールセンター代行はクライアントごとにチームを構成して業務を請け負います。業務を行う人材のほとんどが在宅ワーカーであるため、タイトなスケジュールにも対応が可能であり、急なオペレーター不足にも迅速に対応してくれます。

料金:1コール単価300円〜(業務ボリュームにより変動)

オンラインアシスト フジ子さん

フジ子さんの最大の特徴は業界最安値と言われる安価な価格設定で、1ヶ月の最低利用料金は4万7,000円です。プランは1ヶ月あたりの20時間、30時間、50時間と細かく設定されており、最短1ヶ月で契約を解除することも可能でしょう。1週間の無料お試しもあるため、コールセンター代行の導入が初めての企業でも気軽に利用することができます。

料金:4万7,000円〜(月の実働時間により変動)

株式会社peekaboo

株式会社peekabooは、営業アシスタント・コールセンター代行業務をはじめ、webコンテンツやホームページの作成など幅広く行う企業です。在籍している人材の実績が豊富でノウハウを備えているため、オペレーションの品質がとても高いと評判です。高品質な営業代行を求めている企業におすすめです。

料金:非公開

コールセンター代行サービス選びで大切なこと

コールセンター代行と一口で言ってもその性質はそれぞれ異なるため、自社にあったサービス内容を提供しているところへ委託することが大切です。ここでは、コールセンター代行サービスを選ぶポイントを解説します。

事前に委託内容を整理しておく

コールセンター代行サービスを委託する前に、代行を委託する目的とその先の目標を設定しておきましょう。また、自社の企業ミッションに合わせて以下のことも決めておくのがベターです。

・委託する業務内容

・コストをどの程度かけるか

・何件委託するか

・専門知識を要する業務を委託するか

これらをしっかりとまとめた上で提供しているサービスや費用を鑑みて決定すると、導入後に齟齬が出るリスクを抑えることができます。

セキュリティ面

お客様の問い合わせ窓口としてコール業務を委託する場合、個人情報の共有が伴います。情報漏洩は企業にとって致命傷となりうるため、セキュリティ面は必ずチェックしておきましょう。大手会社であればプライバシーマークを取得しているなど、情報セキュリティ対策をしっかり行っているところがほとんどですが、セキュリティに関する情報の記載がない場合は、確認することをおすすめします。

コスト面

自社がコールセンター代行にどの程度のコストをかけられるかを算出し、費用感を見て選びます。安価な分、対応できない業務や時間がある可能性もあります。費用が安ければ良いという考えは避け、あくまで、予算内で自社が求めるサービスを受けられる企業に委託することを最優先に考えましょう。

情報共有のスムーズさ

コールセンターを外部に委託すると、社内に設置するのとは違い情報共有にどうしてもタイムラグが発生してしまいます。情報共有のスムーズさを重要視するのであれば、どのような方法で共有を行うのか、または自社が希望する形で情報を共有してもらえるかなど、情報共有の仕組みがしっかりしている企業に委託するのが良いでしょう。

クオリティ面

ほとんどのコールセンター代行を提供している企業には、電話対応におけるクオリティは一定数ありますが、それぞれ得意分野は異なります。例えば、営業代行が得意な企業、お客様対応が得意な企業などがあり、特化した分野でのクオリティには少なからず優劣があるでしょう。企業のHPに自社が求める事例があるかどうかを確認したり、担当者に問い合わせるなどして確認しておくことが大切です。

まとめ

コールセンター代行を委託することで社内のリソースを確保できる上、社内で電話対応担当部署を設置するよりもコストを抑えることが可能になります。

費用の相場は、月額固定型の場合100〜200円/件、従量固定型の場合300〜1,000円ですが、業務内容によって変動するため適宜確認しましょう。

サービスを選ぶ際には事前に委託する業務内容を整理した上で、自社にあったサービスを選ぶことが大切です。

費用だけではなく、自社にどれだけマッチしているか、スムーズに業務を委託できるかどうかを考えて検討するのが良いでしょう。

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