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社員が納得する立替経費の申請ルールとは?申請ルールの基本の考え方

2020年6月25日 13:24 カテゴリー : BPO Times

立替経費の申請ルールの制定は、担当者にとって悩ましいものです。社員が申請ルールを理解し遵守するためには、誰もが納得できる明確で運用しやすいルールが必要になります。

一方、立替経費の申請ルールを適切に制定することは、経費削減や節税対策、不正の防止や社員が感じる不公平感の軽減など様々なメリットがあるため、しっかりと検討し導入していきたい規定です。申請ルールの円滑な運用のために、適用範囲や対象者、期限など、申請ルールの基本的な考え方、申請者も承認者も納得できる適切なルールづくりについて理解を深める必要があります。その際クラウドソフトを利用するのも、ルール制定や運用の大きな力となるため、導入を視野にいれたルール作りについて検討していきましょう。

申請ルールを整備するメリット

立替経費とは、会社で負担すべき費用を社員が一時的に支払った経費のことです。立替経費の処理を経費精算とも呼び、その処理を円滑に進めるためには適切な申請ルールを定める必要があります。申請ルールが持つ様々な役割、ルールを整備することで得られるメリットへの理解を深めましょう。

経費削減

社員が立替できる経費の内訳や金額について規定を設けることによって、事業に関係ない支出や経費の使い過ぎを防ぐことが可能となります。また、あらかじめ金額の制限をすることによって、経費のコントロールがしやすくなるというメリットもあります。

節税対策

法人税の非課税の対象とならない接待交際費ですが、その中の飲食費だけは非課税になるので、きちんと分けることによって節税となります。また、出張旅費も規定に基づいて支払った場合、経費扱いとなりこちらも非課税の対象となるでしょう。

不正防止

交通費や出張旅費などの過失による重複申請を防ぐとともに、故意による水増し請求や架空請求などを抑制する役割もあります。申請ルールの制定と適切な運用をすることで、こうした不正経理を防止し、会社の信用を守り、追徴課税などの法的リスクの回避が可能となるでしょう。

社員の不公平感の軽減

申請ルールを制定することによって、立替経費の精算ができる基準が明確になります。申請者や承認者、経理担当者によって対応が異なるなど、業務の属人化による差異を減らし、経費精算への不信感、不公平感を軽減することができます。

ここだけは抑えよう!立替経費の申請ルール

通常の立替経費だけでなく、交通費や出張費、接待費など全ての内容の立替経費の処理に当てはまる申請ルールの基本を抑え、適正なルールの制定・運用を行ないましょう。

適用範囲と金額を定める

経費精算規定には対象となる役職や雇用形態の範囲と、適用される経費の種類などを定めます。一般的に経費の範囲は、業務上必要なものに限定されますが、会社や職務内容によって異なるため、どこまでが対象になるかを明確にしましょう。

期限を定める

実際の支払いをしてから、申請までに間が空くと問題が起こった際、お金の動きを把握することが困難になります。そのため、立替経費の処理にはある程度の期限を定める必要があるでしょう。特に年度をまたいでしまうと経費に計上できなくなるので、月内の申請を徹底させることが重要です。

承認者に自己決済させない

決裁権を持っている役職でも、自分の立替経費の承認は別の担当者を定めることが大切です。決裁権を持つものが自己決済を行なうことは、水増し請求などの不正を招きかねないため、どの申請者にも他者の目が入るようルールを定める必要があります。

例外を出さない

経費精算のルールに限ったことではありませんが、正当な理由がない限り基本的に例外の対応は認めないようにします。一度前例を作ってしまうとルールが形骸化する恐れがあるため、一度決めたルールは遵守しましょう。

精算書のテンプレートを用意する

基本的なことになりますが、申請ルールを定めるにあたって精算書のテンプレートの準備も行ないましょう。申請者にとっても承認者にとっても使いやすい書式にすることが、円滑に申請ルールを運用していくために大切です。

項目別にみる申請ルール

立替経費の申請ルールの基本に加え、個別に注意が必要な交通費、出張旅費、接待費などの摘要について、少し掘り下げて注意点をあげていきましょう。

交通費計算のルール

タクシーや鉄道・バス、飛行機、自家用車などの利用ごとに条件を定めます。タクシーの利用は、交通費が割高になるので、最寄駅から何キロ以上離れているかで定めるのが一般的な方法です。

また、鉄道・バスを利用した場合は、領収書が発行されないため、利用区間を元に最安値の経路で運賃を計算し、定期区間は控除されることも記載しておきましょう。

飛行機を利用した場合は、利用クラスごとで料金が異なるので、どの役職がどのクラスを利用できるか明記する必要があります。また、自家用車を利用した場合は、移動距離に応じてガソリン代を支給する場合が多く、それとは別に高速道路を利用する基準も定めます。

出張旅費のルール

移動距離や宿泊の有無で外出と出張の違いを明確に定義し、定額支給の金額を設定します。出張旅費では宿泊費と日当は定額で支給することができ、役職と移動距離で分けることが一般的です。具体的な金額については、国税庁の定める定義に沿って設定します。また、食事代など日当に含まれる範囲も明確にしておきましょう。

出張では経費が高額になりがちなので、社員の立替負担を減らすために「仮払いルール」も設定します。それに合わせ不測の事態による出張延長の日当の取り扱いや、宿泊費の支給有無などについても記載すると良いでしょう。

接待費のルール

接待費の中でも飲食費は、一定の条件を満たすことで一部または全額非課税の対象となるため、きちんと計上することによって節税効果も得られます。なぜなら、1人当たりの飲食費が5,000円以上の場合は50%、5,000円未満の場合は100%が経費に計上でき非課税の対象となるためです。

非課税の経費として計上する場合、飲食に行った年月日、参加者の氏名と企業名や関係性、人数、金額と飲食店の名称や所在地、名目などその他参考事項が必要となりますので、申請しやすいフォーマットを整えておきましょう。

クラウドソフトを利用して運用をもっと便利に

クラウドソフトを導入することによって、今まで手作業で行なっていた手間のかかる申請書の作成や承認の全てをオンラインで行なうことが可能になります。クラウドソフトの活用で業務量を8割減らすことができるとも言われており、導入する企業も増えつつあります。申請ルール運用にクラウドソフトの導入を行なうと以下のようなメリットがあるでしょう。

申請ルールの徹底

クラウドソフトを利用することによって、定めた申請ルールに沿ってシステムによる機械的な手続きが進むため、人の手を通さない厳格な運用が可能となります。また、社員の規定に対する理解度に左右されないため、円滑に申請業務が行なえるでしょう。

自動差し戻し機能

記入不備や適用ミス、対象外の金額や交通費計算など、申請ルールに沿わない申請を自動的に判断し、その場で差し戻すことが可能です。申請ルールの遵守にもなり、差し戻し請求を防げるため、申請者や承認者、経理担当者の業務負担を大きく軽減できます。

電子化で申請・承認が簡単

パソコンやスマートフォンのアプリを使って、申請から承認まで、全てをオンライン上で完結することができます。オンライン上で管理や保管ができ業務負担が減るとともに、いつでもどこでも申請や承認の作業が行なえます。電子化による効率化は申請業務を円滑にし、申請期限を守るためにも役立つでしょう。

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まとめ

立替経費の適切な申請ルールは、経理業務を円滑に行なうためにも必要不可欠です。しかし、申請ルールは対象者や適用範囲、期限や金額、出張費、接待費など、様々なことを定める必要があり、それらを社員に浸透させていくことはとても手間がかかります。

そこで、申請ルールを決めるための基本的な考え方を押さえたうえで、クラウドソフトを活用することは大きな助けとなるでしょう。クラウドソフトの申請ルールの初期設定をもとに、自社に合わせた対象者や金額、摘要などを定めることで、ルールの制定がしやすくなり、規定の記載漏れを起こしにくくします。さらには、自動差し戻しなどの機能も豊富なため、申請ルールの遵守にも一役買うことでしょう。適切なクラウドソフトの利用も視野に入れ、自社に適した申請ルールを作っていきましょう。