国内在宅ワーカーブログ

自宅の身近にいる絶滅危惧IA類

2020年9月25日 07:00 カテゴリー : 国内在宅ワーカーブログ


みなさん、こんにちは。
今回は自宅から約500メートルほどの身近にいる市の天然記念物でもあり、環境省レッドリストにて絶滅危惧IA類(CR)(※ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの)に属する「奇跡の魚」とその保護活動をご紹介したいと思います。

皆さんはトミヨという魚はご存知でしょうか。
トゲウオ科トミヨ属の魚の総称で北半球の冷帯を中心に分布し、世界で10種程度が知られ、日本にも数種が分布しています。きれいな冷水(15度前後)を好むため、日本の北海道以外では、水温の低い湧水池やそれに程近い流域などの淡水環境に生息しています。そのトミヨが私の住む近くに生殖しているのです‼なんとも嬉しい話です。

そして、そのトミヨは水質の変化や渇水の影響を受けやすいため、各地で絶滅の危機に瀕しているため、美しい自然のシンボルとして保護活動が行われている魚だそうです。

保護活動の1つとして、産卵期(4~6月)になると、オスが水草類を集めて、水中にピンポン玉状の数cm程度の巣を作り、メスを誘い、メスが巣の中に産卵すると、オスが受精させた後オスは食べ物を摂らず、卵を守り巣の中に新鮮な水を送るなどの世話をするそうです。(オスの私には耳が痛いです・・・。)

そんな立派な魚の中にムサシトミヨという魚がいます。
現在、確実に生息が確認されているのは埼玉県熊谷市の元荒川源流域のみになってしまい、熊谷市ムサシトミヨ保護センターを拠点にして、地域全体で保護活動がおこなわれていますが、そこに至るまでには人間の「目的を持った行動」という努力の積み重ねによって守られてきた歴史がありました。

1957年(昭和32年)の異常渇水により関東各地の湧き水が枯れる中、元荒川上流にニジマスなどの冷水性の魚の増殖を行う「埼玉県水産試験場熊谷支場」ができ、地下水を汲み上げ、その排水を元荒川に流したので、元荒川には清冽な水が流れつづけたのだそうです。(後にわかった事ですが偶然にもこれが功を奏しました。)

この後、ムサシトミヨは既に絶滅したと一般的には思われていたのですが、1973年(昭和48年)に高校生が熊谷で発見したことから保護活動が始まりました。私はこの頃から熊谷市に住んでいましたが、実家の裏には写真のような小川が流れていて蛍が乱舞していました。

ムサシトミヨの生息地を示す標識
ムサシトミヨの生息地を示す標識、標識右側に
は川底の水草や砂利が写っています

当時、生息流域の住民のみなさんが防護柵を築いたりしていたようですが、まだムサシトミヨ自体を捕獲することを禁止する条例や、保護区域の指定などがされていなかったため、(正確には捕獲ですが)密猟が後を絶たなかったそうです。毎日パトロールを行い、魚を捕りに来た人々に説得を繰り返すという地道な努力とムサシトミヨの価値を知る魚類学者達が埼玉県や熊谷市、そして出版物などでムサシトミヨの保護を訴えたのです。

熊谷市がムサシトミヨの生息域を市の天然記念物に指定したのは、実に12年後の1984年8月1日(水の日)でした。1985年には、隣接する羽生市に「県営さいたま水族館」がオープンし、ムサシトミヨの本格的な研究が始まり、今では万が一のことが元荒川に起こっても種の絶滅という危機はなくなったようです。

そしてムサシトミヨは、「世界で熊谷市だけに生き残った奇跡の魚」と呼ばれるようになったそうです。

私達もいくつかの「目的を持った行動」をしていると思いますが、その中に『誰か(何か)の役に立つ行動』というものも含めてみたいものです。

ご興味のある方は、こちらご覧下さい‼
【出典】
・熊谷市ムサシトミヨ保護センターホームページ
https://www.city.kumagaya.lg.jp/shisetsu/bunka/tomiyo.html

・環境省ホームーページ
https://www.env.go.jp/nature/kisho/hozen/redlist/index.html



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