Mamasan Times

経理業務改革が進まない原因はツールではなく、仕事構造にあります

2026年2月2日 13:00 カテゴリー : Mamasan Times

経理業務改革というと、「DXを進める」「自動化ツールを入れる」「会計システムを刷新する」といった施策を思い浮かべる企業は多いかもしれません。

しかし実際には、ツールを導入したにもかかわらず、

💡月次が早くならない
💡現場の負担が減らない
💡担当者が変わると業務が止まる

といった状態に陥っている企業も少なくありません。ママさん総研が、在宅ワーク・非同期運用・BPO・AI活用を前提に、実際の経理業務を設計・運用してきた中で強く感じるのは、経理業務改革が進まない原因はツールではないという事実です。

本当に改革が止まる理由は、経理業務が「作業」と「判断」が混ざったまま、仕事構造として整理されていないことにあります。本記事では、Mamasan&Companyの実務経験をもとに、経理業務改革が失速する構造的な理由と、改革を前に進めるために必要な「仕事構造の再設計」について解説します。

経理業務改革とは、業務量を減らすことではありません

経理業務改革という言葉は、効率化や省力化と結び付けて語られがちです。

しかし、実務の現場で起きている問題の多くは、単純な業務量の多さではありません。

🔹判断基準が人によって違う
🔹前提条件が共有されていない
🔹例外対応が増殖している
🔹属人化して全体像が説明できない

こうした業務構造の歪みが、忙しさや停滞を生み出しています。経理業務改革の本質は、仕事を減らすことではなく、仕事の組み立て方そのものを見直すことです。

経理業務改革を「忙しさ」を起点にすると失敗します

経理業務改革が検討される背景には、次のような声があります。

🔹月次が遅い
🔹担当者が忙しすぎる
🔹ミスが怖く、チェックに時間がかかる

しかし、この「忙しさ」を起点に改革を進めると、多くの場合、改革は途中で止まります。理由は単純です。忙しさは結果であり、原因ではないからです。

経理業務が重くなっている本当の原因は、

🔹判断がどこで行われているか分からない
🔹標準と例外の線引きが曖昧
🔹人の経験で補正する前提になっている

といった、構造の問題にあります。

経理業務は「入力作業」ではなく判断業務です

経理業務は数字を扱うため、「入力作業」のイメージを持たれがちです。

しかし実務の中心にあるのは、日々発生する判断です。

💡どの勘定科目に計上するのか
💡例外取引をどう扱うのか
💡どこまで確認すべきか
💡異常値と判断する基準は何か

これらの判断が担当者の経験に依存している状態では、どれだけツールを入れても、改革は前に進みません。ママさん総研が見てきた現場でも、経理業務改革が止まっている会社ほど、

✔判断理由が言語化されていない
✔「前からこうしている」が多い
✔人が変わると処理が止まる

という構造的な課題を抱えていました。

経理業務改革の第一歩は「可視化」だけでは不十分です

経理業務改革では、「まずは業務フローを可視化しましょう」と言われることが多くあります。しかし、フローを描いただけでは改革は進みません。

重要なのは、

✔どこに判断があるのか
✔どこまでを標準化するのか
✔どこからを人が決めるのか

を明確にすることです。

すべてを標準化しようとすると現場が止まり、標準化が甘いと属人化が残る。このバランスを設計することこそが、経理業務改革の核心です。

在宅・非同期環境では経理業務の構造不備が顕在化します

Mamasan&Companyでは、在宅ワーク・非同期を前提に経理業務を運用しています。

この環境では、

👉その場で聞けば分かる
👉空気で判断する
👉経験者が後から補正する

といった運用は成立しません。

そのため、

📌判断基準
📌例外対応
📌エスカレーションルール

を、誰が見ても分かる形で構造化します。これは在宅ワークのためではなく、経理業務を安定させるために不可欠な設計です。

経理業務改革とBPO・DXを混同すると失敗します

経理業務改革の文脈で、BPOやDXが同時に検討されることも増えています。しかし、構造整理をしないまま外に出すと、改革は失敗します。

👉確認が増える
👉判断が遅れる
👉現場が余計に忙しくなる

という結果になりがちです。

正しい順序は、

  1. 経理業務の構造を整理する
  2. 判断と作業を切り分ける
  3. 作業をBPOやツールに載せる
  4. 判断を支援するためにDX・AIを使う

経理業務改革は、すべての施策の前提条件です。

経理業務改革が進んでいる会社の共通点

経理業務改革が進んでいる会社には、共通点があります。

💡判断基準が言語化されている
💡例外対応の扱いが決まっている
💡人が変わっても月次が回る
💡改革が属人化していない

これは、経理業務が「人」ではなく「構造」で回っている状態です。

経理業務改革の先で得られる本当の成果

仕事構造を再設計した経理業務改革の成果は、単なる効率化ではありません。

🌀月次が安定する
🌀判断が前倒しになる
🌀経営に使える数字が増える
🌀改善が継続する

これは、経理業務が「処理部門」から経営を支える機能に戻った結果です。

まとめ|経理業務改革は仕事構造を取り戻す取り組みです

経理業務改革は、ツール導入や自動化だけでは完結しません。経理業務を仕事構造として再設計することが、改革を前に進める唯一の方法です。ママさん総研では、在宅・非同期・BPO・AI活用の実務経験をもとに、止まらない経理業務改革の考え方を発信しています。


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