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翻訳は外注すべき?もっと活用したい便利な翻訳外注とは

2019年7月24日 07:00 カテゴリー : BPO Times

インターネットの普及により、ビジネスの世界展開が企業の規模に係わらず容易になった今日、外国語での事務処理や資料の翻訳は多数の企業で必要とされる業務となりました。 しかし、限られた業種以外は、海外に取引先や事業部を置く企業でない限り、国内対応業務がメインというところがまだまだ多く、 「外国語対応は後回しでいい」 「近い将来にやろうと考えているけれど、タイミングがつかめない」 「どこに頼んで何から翻訳を始めればいいのだろう?」 と躊躇している方々も少なくないでしょう。また、「外国語要員はいつも必要というわけではないけれど、いざというときに気軽に相談できたり、翻訳を頼める人材がいれば助かるなぁ」と思っている人も多いはずです。

最近では、外国語対応の需要拡大により翻訳を専門とする代行業者や企業が増え、多種多様な言語、専門分野の翻訳が対応可能となり、各社の色を出すべく様々なタイプの翻訳サービスを展開するようになりました。
そこで今回は、翻訳の種類、外注のメリットと注意点を中心に、翻訳外注の便利な活用法についてご紹介します。

高まる翻訳の需要

近年は世界的なインターネットの普及により、日本のサブカルチャーイベントの国際化、全国的な外国人観光者誘致が積極的に行われるようになりました。
それに伴い、Webサイトのバイリンガル、マルチリンガル化、訪日観光者対策を目的とした翻訳需要が高まっています。

訪日外国人向けのご案内

2020年開催の東京オリンピック、2025年開催の大阪万博に向けて、既にインバウンド需要は高まり、国内の公共交通機関や公共施設などでは、案内文のマルチリンガル化が進んでいます。
今まで外国人対応にあまり縁がなかった業種も、インターネットの普及や日本政府の積極的な海外でのPR活動により、世界での認知度が上昇しました。 インバウンド需要は多業種にわたりますます高まることが予想されます。一方で、民間企業間においては、Webサイトや各種施設、サービスの英語対応をはじめ、その対応進度に格差が生じ、企業での外国語対応の優先順位の付け方も様々でしょう。

しかし、このビジネスチャンスを最大限に活かすには、
外国語サービスの充実が必要不可欠です。

Webサイトをはじめ、レストランであればメニュー表、小売店であれば規模に応じてフロアマップ、サインボード、商品ディレクトリなど、英語や中国語などの汎用率の高い言語表記を加えるだけで、顧客のアクセシビリティは向上し、ビジネスチャンスは広がります。

アクセシビリティ向上と外国語対応

顧客のアクセシビリティ向上には、外国語対応はとても重要です。
何をするのにも情報は不可欠であり、さらにできるだけわかり易い形で入手したいものです。
昨今は、外国の情報もリアルタイムで入手が可能ですが、その情報が、なじみのうすい言語のみの対応では、内容を理解するまでに時間がかかってしまいます。
やはり、自身が読み書きに困らない言語、できれば母国語で書かれた情報があれば便利です。これはどんな業種にも言えることでしょう。  

翻訳業務の種類と難しさ

翻訳業務には、
ビジネス全般から医学など実務的な内容を扱う『産業翻訳(実務翻訳)』、
小説や文芸作品を翻訳する『出版翻訳』、
映画や映像コンテンツを扱う『映像翻訳』
と3つの種類に分けられます。

近年、外資系企業の参入や国内企業の海外進出により、特に需要が高まっているのは産業翻訳です。 参考:翻訳会社FUKUDAI https://www.fukudai-trans.jp/

産業翻訳とは?

産業翻訳には、学術論文をはじめ、専門知識が必要とされる金融関連、法律、契約文書関連、IT関連、労務管理関係などのビジネス文書や、発注書や契約書の翻訳、外国語メール作成といった実務系の業務が含まれます。
各企業の専門分野によって、文書で用いられる用語も違うので、実務を広く行える語学力と、各業種に対応した専門知識も必要です。

翻訳者を悩ませる原文

産業翻訳の際に、困る事例の一つに、原文が不明瞭で、何を伝えたいのかがわからない場合があります。
翻訳の本分は、「原文に忠実に正しく伝えること」ですので、こういった場合、訳文も何を伝えたいのかわからない文章に訳すしかありません。

自国や訳語圏にない文化

自国や訳語圏にない文化や、それに由来する言葉を翻訳する場合、シンプルな対訳語が存在しない場合が多々あります。
機械翻訳や翻訳機能に全く頼れないケースであるため、翻訳者はたくさんのボキャブラリーを駆使して説明しなければなりません。

ブランドイメージに合った翻訳

企業のイメージを垣間見させるような、ちょっとしたニュアンスを操らなければならない翻訳はとても難しく、クライアント側から提示される原文に、完成度の高さを要求せざるをえない場合があります。 企業のイメージを左右するPRサイトの翻訳には、ブランドイメージに厳格なまでに忠実で、隙のない翻訳が求められます。

実務翻訳の外部委託

昨今では様々なケースに応じた翻訳の外部委託が可能で、飲食店のメニュー表、温泉旅館などの数か国語に対応したマナー表示、取扱説明書など、コンシューマー向け案内の翻訳業務を積極的に請け負う会社も増えています。
委託できるのは専門性の高い分野や公文書、外部企業向け資料だけではありません。「必要な時、必要なレベルで」の外部委託ができる時代です。
日々の業務に必要な、ちょっとした翻訳でも気軽に依頼できる翻訳会社もあります。社内に外国語メール作成専門要員を常駐させる必要がなくなる上、質の高いコミュニケーションが期待できます。

英文事務とコレスポンダンス

海外の取引先や、国内の外国人窓口担当者との英文メールのやりとりを代行します。発注、依頼、ミーティングの設定、会議資料の翻訳、外国語でのプレゼンテーション資料の作成なども請け負います。

問い合わせメールの返信

対外国人コンシューマーのサービスです。
在日外国人が増加する現在、日本企業が国内向けに展開するサービスを受ける外国人が増えています。
また、海外でのサービス展開をする国内企業も増加傾向です。
こういったビジネスに必要な、各種問い合わせに対するテンプレート作成や個別対応を請け負います。
英文Webサイトを立ち上げた企業にとっても、受け皿を代行する心強いサポートになることでしょう。  

上手に使いたい外部委託

 翻訳の外部委託には様々なメリット・デメリットがあります。
メリット・デメリットを把握したうえで、自社の需要に合った翻訳会社を検討しましょう。

メリット

自社雇用で発生する人件費と比較し、必要に応じ委託したときにだけ外注費を支払うため、コストの削減につながります。
また、翻訳会社への外部委託は、各業種で頻用される専門用語のサーチから行い、誤訳や訳抜けの発生が少ないのがメリットです。

更に、「国内の取引先に送信したメールを、更に時間を使って海外へ英語で送信しなければならない」といったことがなくなり、翻訳に費やしていた時間を企業利益に直結する優先度の高い業務に充てることができるようになるため、業務プロダクティビティが上がります。
ついワンパターンで素気なくなりがちな外国語対応も、言語のプロに委託するためコミュニケーションの質は向上し、取引先との良好な関係を構築することにも貢献するでしょう。

デメリット

自社の需要に合った英語レベルと翻訳サービスを提供している会社を探すのが大変です。「通じる英語に翻訳してくれる会社ならどこでも同じ」と外注した結果、自社の需要に合わない、専門性の高すぎる文体で納品された上、専門書翻訳並みの高いコストになってしまうこともあります。
面倒でも、各翻訳会社のサービス内容や、内容別価格設定を注意深く調査するのが肝心です。
また、外部委託に際して発生しうる社内機密の漏えいリスクにも注意が必要です。
翻訳会社のクライアントには競合する会社が多い場合がよくあります。
外注先の守秘義務やセキュリティ管理が徹底していなかった場合、成果物の納品先を間違えるなどのミスが発生し、会社に大損失を与えかねません。  

外部委託注意点

外部委託の際は、注意しなければならないことがいくつかあります。
外注先の選定は、翻訳会社が提供しているサービスと料金をしっかりと精査することがポイントです。 

ニーズにマッチしない

依頼する内容のレベルや専門性に合った翻訳会社選びが大切です。
翻訳者がネイティブスピーカーであることを重視するあまり、依頼内容に見合わないコストがかかってしまうこともあります。

翻訳機械・機能翻訳のみ

原文を、某サーチエンジンなどで提供されている翻訳機能や機械翻訳にかけただけの、不自然な翻訳物を納品する会社には注意が必要です。
翻訳機能は、試訳校正の参考や確認のために用いる事はありますが、機能にかけたものをそのまま成果物として納品することは、顧客からの要望がない限りは滅多にないでしょう。

守秘義務・セキュリティ対策が徹底しているか

翻訳会社のクライアントは同じ業種で競合する場合も多々あります。
依頼内容に関して、社内の徹底した守秘義務教育や情報漏えい対策が施されているか 、十分な確認が必要です。

おすすめ企業

Mamasan&Company株式会社

子育て中のママを中心とした国内外の在宅ワーカーが多数在籍する会社。
あらゆる業種のプロフェッショナルが在籍し、翻訳チームとの連携がとれているため、英文事務レベルから専門分野の翻訳まで対応が可能。
高いセキュリティ環境下での「案件ごとのマニュアル化」、「業務の可視化」を徹底しており、一案件に多数の翻訳者が携わる。翻訳のスピードとリーズナブルなコストに定評があり、英語と中国語に強い。
https://mama-sun.com/jp/

グローヴァ

対応言語は世界30言語。ニーズに合ったサービス品質も選べ、ベストプライスをモットーとしている。多言語翻訳もワンストップで依頼可能。
専門分野も多岐にわたり、その道のプロフェッショナルが対応。官公庁や大手企業を顧客に持つ。
http://www.glova.co.jp/translation/

翻訳会社ACN

すべての依頼内容においてネイティブチェック込み。
安価ではないが品質の高い翻訳で、納品までのスピードが速く、
丁寧なアフターフォロー体制あり。
アカデミックな内容や専門性の高い分野の翻訳を得意とし、特に医学系学術論文に強く学会のプレゼンテーション資料の翻訳も請け負う。
https://t-acn.com/

サンフレア

創業40年以上、翻訳業界の老舗で取引実績は幅広いジャンルにわたり、顧客も日経平均採用銘柄に選ばれている企業が多い。英語、中国語をはじめとする定番言語のほか、ウズベク語やキルギス語などの翻訳者が少ない言語にも対応している。知的財産分野関係の翻訳に強い。
https://www.sunflare.com/

まとめ

翻訳会社は、目的に合った正しい使い分けが必要です。
求めるレベルに合った翻訳品質や納品までのスピード、料金設定のみならず、 社内のセキュリティ対策も加味したうえで依頼先を選定することが大切です。
自社に合った翻訳会社を選び、業務短縮、人件費・コスト削減や売上に大きく貢献させ、上手に活用しましょう。

また、ビジネス全般における日本人のきめ細やかな対応は、翻訳を通じてより世界にアピールでき、ビジネスIT化の波に乗って大きなビジネスチャンスに繋がる可能性を秘めています。 インバウンド対応あるいは海外市場進出への第一歩として、自社のPRサイトや営業用資料など、身近な外国語対応への着手から始めてみるのも大変おすすめです。

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