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給与計算はBPOを活用!派遣会社向けおすすめBPOサービス3社

2019年8月21日 07:00 カテゴリー : BPO Times

給与計算のBPOとは、企業における従業員の給与計算を業務委託することをいいます。最近は、人手不足と競争の激しさから、自社のコアな事業により集中するためにBPOを活用する企業が増えています。
特に給与計算のBPOは、人の出入りが激しく、計算も複雑な派遣会社に最適です。
派遣事業に関する給与の支払いは、基本的に時給制が多く、日払いや週払い、前払いの支払い方法もあるため、細かい給与計算が必要となります。
また、時給も案件によって異なり、手数料や交通費の計算による従業員との認識の違いが発生するなど、より複雑化していると言えるでしょう。
このような、給与計算に関わるお悩みを抱えていませんか?

今回の記事では、給与計算をBPOすることのメリット、デメリットを含め、アウトソーシング可能なおすすめの3社をご紹介します。

給与計算のBPOとは

BPOとは、他社と差別化されたコア・コンピタンス事業(他社と差別化された事業)に人財(以後、多くの企業の理念を尊重して、あえて人材ではなく人財と記載)を集中するため、会社経営上、管理業務の一部におけるプロセスのすべてをアウトソーシングすることです。
よって、給与計算のBPOとは、雇用者の時給や年末調整、各種手当、有給残管理、社会保険、雇用保険などの給与に関する業務のアウトソーシングです。

給与計算のBPOには、次のようなものがあります。

会計事務所などへの委託

会計事務所などの専門のスタッフが直接来社して業務を引き受けてくれる方法です。専門的に勤怠データや賃金台帳などを元に給与や賞与、税計算などを肩代わりして貰えるうえ、外部に資料を持ち出すことがないので、セキュリティーの面でも安心です。
基本料金でおよそ20,000円に加え、従業員一人当たり数百円の対応が相場です。

クラウドによる業務委託

クラウド上のネットワークなどを通して、資料の受け渡しを行い、ネットワーク先のスタッフが業務を引き受ける方法です。
もしくは、専門のクラウドパッケージを通して、簡潔に給与計算を行い返却してくれる方法です。
こちらの料金は、企業によって異なるため、直接問い合わせてみましょう。

繁忙期の一時的な業務委託

年末調整や賞与計算、算定基礎など特定の時期にしか発生しない負荷業務のみを委託する方法です。
会計事務所やクラウドBPOサービスなどに繁忙期で発生する一時的な負荷業務を委託することにより、業務のフラット化が可能になります。

給与計算BPO活用をすすめるケース

給与計算BPOをすすめるケースとしては、以下のようなことが想定されます。
・給与計算の対象人数が多すぎる
・時給や固定給、手当の付与など従業員ごとに給与形態が複雑
・複雑な給与体系に対応できるだけのノウハウや人材が不足
そのような傾向から、以下のような企業で特に活用が進んでいます。

派遣会社

たくさんの派遣社員の複雑な個別集計を余儀なくされる派遣会社では、給与計算によるトラブルや派遣先企業と派遣社員との報酬に関するトラブルが多く取り上げられています。
派遣社員は、契約形態や派遣先企業との条件などによって、報酬が決定します。
時給換算になることが多いため、細かい給与計算が必要になるでしょう。

このようなケースでは、実際にトラブル発生時のフォローも行ってくれる派遣社員やクラウドワーカーなどの報酬管理のノウハウを持ったBPO企業にアウトソーシングすることをおすすめします。

専門性の高い企業

エンジニアなどの専門家を雇用する企業では、フレックス制度や成果型の給与体系、36協定などの労働基準法に基づく複雑な給与計算が必要になるケースがあります。 このような企業では、個々の従業員毎に複雑な給与計算が必要で、残業時間の上限や有給残の管理が複雑であったりします。

このようなケースでは、専門性が高く柔軟な対応が可能なBPO企業にアウトソーシングすることにより、ミスの少ない給与計算が可能になるでしょう。

経理の部署、知識が不足

企業規模がそれほど大きくない場合、専門知識のある担当者を専任で雇用することが難しいケースもあります。
また、給与計算に複数の担当をつけることはコストが掛かかるために、知識の偏りや不得意な部分をフォローしあえるほど複数の担当者をつけることができません。

このようなケースでは、高額でなくてもきちんとしたノウハウを持ったBPO企業にアウトソーシングすることでコストや正確性の面でも効果が見込めます。

派遣会社にBPO活用をすすめる理由

派遣社員にとって給与は死活問題になります。
しかし、直接的に勤務管理をしていない以上、派遣先からの報告のみが頼りになります。また、人の出入りが頻繁に行われるため、計算はとても複雑になります。 

BPOすることにより、丁寧なサービスを享受でき、以下のような複雑なケースも自社だけで抱え込まなくてもよくなるでしょう。

支払い方法に関するケース

日払いや週払い、前払いなどで派遣社員ごと管理する必要があり、人数が多くなればなるほど、給与計算がとても複雑になります。
特に前払い対応は、派遣会社が派遣社員を信頼して先払いしているにも関わらず、途中で報酬分の対価が払われていないまま契約が解除になるといったケースもあります。

有給休暇に関するケース

有給休暇の取り扱い方法も複雑です。
急な体調の変化などで、数日の休養が必要になったり、プライベートな事情で仕事を休まなければならなくなった際に、契約からの経過月などの有給休暇の条件や取得方法の計算がとても大変です。

時給計算に関するケース

派遣先が流動的で、基準となる評価体系の構築が難しく、基本は時給制のため、細かいチェックが必要になります。
また、派遣先からの報告資料と実態が合わないといったケースが多く見られます。
固定給であっても管理自体が難しく、さらにいろいろな派遣の形態があるため時給計算はより複雑です。
また、就業開始の端数分調整や手数料計算の違いが契約の切れた後に判明した場合などは、通常の社員雇用と違って対応が難しくなるでしょう。

手当・手数料に関するケース

手数料の差し引き、交通費の支給方法、社会保険料などの天引き方法などが不明確で派遣社員と派遣会社間で齟齬(食い違い)が発生するケースがあります。
給与の銀行振り込みの場合、銀行に手数料を引かれてしまうことにより、派遣社員は、手取りが少なくなり、給与が正しく支払われていないと感じるケースもあるようです。

給与計算BPOメリット

世の中には、たくさんの給与計算BPOサービスが存在しています。
しかし、実際に活用しようと考えた場合、具体的なメリットがわからなくて、不安に思われる方もおられます。
ここでは、給与計算BPOを活用する場合のメリットをいくつかご紹介します。

固定費削減

企業では、給与計算を行うために人員を確保しているケースが多くみられます。
しかし、給与計算の業務は月に1度で、しかも企業の規模に応じて一時的に担当者に掛かってくる負荷は増大します。そのため、業務量の一時的な増大のための残業や業務の遅延もしばしば発生します。

BPOで給与計算を業務委託してしまえば、委託された企業の責任において、契約に基づいた対応が可能になります。
それによって、経営見通しが立てやすく、予定外の費用が抑えられ、固定費も削減されます。

コア・コンピタンス経営

労務担当部門には、優秀な人材の採用、社員のモチベーションを向上させる人事評価制度の改善など他にも付加価値の高い業務がたくさん存在します。
BPOを活用することで、給与計算の業務担当として抱えてる人員を、そのような付加価値が高い業務へとシフトさせることができます。
働き方改革が浸透するにつれて、これから多くの企業がコア事業への集中化を図っていきます。
コア事業への集中化は、多くの企業にとって重要な課題です。
昨今の人手不足のなか、付加価値の高い業務に人員を投入できることは企業の利益にも大きく貢献することでしょう。

業務の柔軟化

委託するBPO会社次第ですが、必要なタイミングで必要な分だけのサービスが受けられることで、業務を柔軟化し、トラブルの発生を抑制することが可能です。
給与担当者も余裕をもって業務に対応できることで、十分にチェックや配慮が行き届いたより品質の良い成果をあげることができるようになるでしょう。
配慮の行き届いた給与計算は、従業員の会社に対する信頼感の向上などの無形の効果も発生します。
また、属人化を防止し、担当者が不在のために業務が滞るようなこともなくなります。

給与計算BPOデメリット

給与計算BPOサービスは、とても効果が高いサービスであるとご紹介しましたが、万能なわけではありません。
当然、デメリットも存在します。 次は、給与計算BPOを活用する場合のデメリットを対策と合わせてご紹介します。

個人情報保護に対するリスク

給与情報は、個人情報が多分に含まれているため、BPOを行う際のネックとなる部分でもあります。
BPO会社に業務を委託する場合は、守秘義務の徹底や情報セキュリティーに十分な配慮があるかどうかの判断が必要です。

給与計算ノウハウ低下のリスク

自社で給与計算を行わないために、委託先の企業との調整など細かなノウハウを理解できる人財がいなくなります。
場合によっては、不要なコストを請求されていることを発見できないといったケースも発生しかねません。
そのため外部へ委託する場合には、複数の会社を比較したり、委託先の信頼性をきちんと調査する必要があります。

おすすめ企業

Mamasan&Company株式会社

全世界の育児をしながらも、業務スキルを在宅ワークという形で発揮しているママさんたちが主力のママさんパワーが結集した企業です。
シンクライアントによるセキュリティー対策が万全で、自社で業務委託しているクラウドワーカーの給与計算や報酬管理もおこなっています。
登録派遣社員の出入りが多く、個別の給与計算が多い企業におすすめです。
https://mama-sun.com/jp/operating/bpo/payroll/

株式会社ペイロール

受託実績は、業界NO.1 の給与計算業務リーディングカンパニーです。
ノウハウを元にした業務改善ソリューションを提供しており、労務関係の業務や従業員向けのヘルプデスクまで幅広く手掛けており、総合力の高い企業です。
主に従業員1000人以上の大企業が対象になります。
https://www.payroll.co.jp/

日立トリプルウィン株式会社

企業規模に囚われない非常に専門性の高い企業です。
パッケージ型給与計算アウトソーシングサービスと個別に相談に応じるオーダーメイド型のサービスがあり、日立グループのデータセンターで情報が管理されています。給与計算BPO向けにカスタマイズされたパッケージでリーズナブルな価格のサービス提供をおこなっています。
https://www.hitachi-triplewin.co.jp/

まとめ

最近は、効率的に人財を活用し、コア事業により集中するため、多くの企業が給与計算のBPOを活用しています。
現在は、派遣会社や専門性の高い企業、給与計算に専任者を置けない企業で活用するケースが増えています。

その中でも、派遣会社にとって給与計算のBPOを活用することは、出入りも激しく、複雑で膨大な給与計算を自社だけで抱え込こむ必要がなくなります。
また、ミスが発生した際のアフターフォローも余裕をもって対応できる。
さらに、十分なノウハウを持った企業に業務委託することで、そもそもの給与計算ミスも抑制できるでしょう。

給与計算は、個人情報を取り扱うので、メリットと共に情報漏えいリスクなどのデメリットもあります。
しかし、守秘義務やセキュリティー対策にも配慮されたBPOサービスを活用することにより、効率的な人財の活用が可能になります。

いろいろなBPO企業があるため、自社に最適なBPO企業を選定し業務を委託することも、企業経営を行ううえでのひとつの選択肢として検討されてみてはいかがでしょうか?  

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