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経理の外注化で生産性がアップ?アウトソーシングの効果を考察!

2020年7月26日 10:00 カテゴリー : BPO Times

どんな企業にとっても、経理業務の効率化は必要課題といえるでしょう。経理はお金に関わる重要な業務であるうえに日々の作業量が膨大なため、担当者には時に大きな負荷がかかります。経理業務の負荷が大きすぎると、売上に関わる業務まで圧迫しかねません。経理の業務をアウトソーシングすれば、常にクオリティの高いサービスを必要なだけ受けることができ、企業全体の生産性アップにもつながるでしょう。経理業務がアウトソーシングに向いている理由、そして失敗しない外注先の選び方を紹介します。

経理業務における課題とその解決策

経理とは、企業の資金の流れを管理する業務です。日々めまぐるしく動く資金の流れを数字で正確に把握することが、経理の重要な責務といえるでしょう。しかし、実際の業務は煩雑で、時に膨大になることもあります。そんな経理が抱える課題を見ていきましょう。

経理業務が抱える課題とは?

経理は会社の資金や大切な情報を扱っています。経理のミスによって税務署から脱税を疑われたり、取引先の信用を失うといった重大な問題につながることもあります。そのため、経理担当者は常に慎重に作業しなければなりません。経理には十分な人員の確保かつ、業務負担の軽減が求められます。

課題を放置しておくとどうなる?

経理業務には簿記のスキルや税法などに関する専門的な知識が必要なため、例えば社内に1人しかいない経理担当者が休んだり退職してしまうと、他に業務をわかる人がいなくなるリスクがあります。また人数に対して仕事量が多過ぎるなど経理の負担が膨らむと、ミスの発見やリカバリーが遅れ、重大な問題になりかねません。

課題を解決するための方法は?

経理業務における課題を解決するための方法として、経費精算作業のワークフローを電子化し一元管理できる「楽楽精算」などのクラウド型経費精算システムを導入することが効果的です。また、業務の自動化を可能にするRPA(Robotic Process Automation)などを取り入れることで、経理担当者や社員の負担を軽減すると同時に、ミスや不正も防ぐことができます。さらに、経理業務をアウトソーシングすることも、解決策のひとつとなるでしょう。

経理業務効率化のためのアウトソーシング

IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社によると、国内財務・経理BPOサービス市場においては、単純な記帳業務などの代行は減っています。しかし財務・経理業務全体を外部に委託して、業務改革をしたいと考える企業は依然多いようです。

また、経済産業省の資料によると、日本ではBPOサービスを利用している企業の割合はまだ低いですが、実際に利用している企業の満足度は高いといえます。
経理業務をアウトソーシングした際のメリットを具体的に紹介します。

【参考】 「国内ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)サービス市場予測」

【出典】「経済産業省_商務情報政策局_ビジネス支援サービスの活用」

業務量に合わせた依頼ができる

経理業務はシーズンによって忙しさが異なる点が特徴のひとつです。繁忙期は人手が足らないほど忙しく、逆に閑散期には人手が余ってしまうこともしばしばあります。アウトソーシングすれば状況に合わせて業務を依頼でき、余剰コストの削減につながります。

専門性の高いサービスを期待できる

経理業務をアウトソーシングすると、プロのスタッフが経理業務に当たるため、よりスピーディーで正確な作業を期待することができます。また、税法や社会保険は毎年改正される可能性もありますが、外注であれば担当者にその都度教育費をかける必要もありません。

メインとする業務に集中できる

経理業務は企業活動において、どのような事業・規模の企業でも必ず行わなければなりません。自社で経理を行うためには、専門の知識を持つ人材の確保が大切です。その人材を採用するまでの費用や、採用した後の教育費、労力も必要になります。経理業務をアウトソーシングすれば、これらの削減できたコストをメインとする業務へ回すことができます。

経理アウトソーシングの落とし穴

経理アウトソーシングは、必ずしもメリットばかりではありません。実際に経理をアウトソーシングしたけれど、期待していた結果にならなかったり、思わぬ失敗が起こる可能性もあります。導入する前に以下の点をしっかりと検討しましょう。

逆に割高になる場合もある

アウトソーシング業者にオーバースペックな依頼をしてしまっていたり、社内担当者が再度チェックするという二度手間が起こり、結局外注の方が高くつく場合などもあります。委託したい経理業務をきちんと洗い出し、業務開始前に自社で求めるものを依頼先へしっかりと共有しておくと良いでしょう。

緊急事態に対応しづらい

急ぎの処理が発生した場合など、経理担当者が社内にいるわけではないため、スピーディーかつ柔軟に対応できない場合があります。緊急時の対応についてあらかじめ話し合っておくことで、その後の業務依頼フローもスムーズになるでしょう。

セキュリティの不安

経理を外注する時に一番不安を感じることが、情報漏えいやセキュリティの点といえます。外部に情報を渡さなければならない以上、情報漏洩のリスクは避けられません。アクセス制限や情報漏えいへの対策を設けて、セキュリティの不安を解消させましょう。

社内にノウハウが蓄積しない

アウトソーシング業者との連携がうまくいき、自社の生産性がアップできたとしても、委託先に業務を任せきりにするのは注意が必要です。外注をやめて自社での経理業務に戻す際、今までのノウハウが蓄積されていないなどの不都合が想定されます。どのように業務をすすめているのか、マニュアルなどを作成し常に情報を共有しておくことが得策です。

アウトソーシング導入は自社に必要か?

経理業務のコスト削減や業務効率化の方法として、自社にとって果たして「アウトソーシング」が正解なのか、自社へのシステム導入など他の解決策と比較しながら事前にしっかりと検討しましょう。会社の規模をおおよその目安にすることもできます。

会社の規模もひとつの目安に

経理アウトソーシングは、経理のプロを社内で雇用するよりコストが低くなるケースが多いですが、これは会社の規模によっても変わります。一般的に社員が100人以下の会社であれば、経理をアウトソーシングした方がコスト的に有効ですが、社員が100人以上の会社であれば、社内に経理部を置いた方が効率的な場合も考えられるでしょう。

しかし、自社雇用では専門知識を持った人材の急な離職など、状況変化なども加味し検討が必要です。

経費精算システムなどを導入する方法も

アウトソーシングの導入に不安があるならば、まずは「楽楽精算」など社内で経費処理を一元管理できるクラウド型経費精算システムを利用してみるのもひとつの方法です。申請、承認、経理担当者の精算処理という一連のワークフローを全て電子化し、人的ミスの減少も期待できます。こういったシステムを導入することで、業務効率化が大きくのぞめる場合もあります。また「楽楽精算」などシステムを活用したアウトソーシングサービスもあるため、今後経理を外注することになっても、システムはごとスムーズに移行できるでしょう。

アウトソーシングで失敗しない!外注先選定におけるポイント

次に、実際にアウトソーシング業者を選ぶ時のポイントを紹介します。単なる経理業務の処理だけでなく、財務や経営戦略に役立つアドバイスなどもサポートしてくれる企業もあります。契約前にどこまで対応してもらえるのかをしっかりと確認し、後々トラブルにならないよう注意しましょう。

経理や財務の専門知識があるか

まず、専門家がきちんと在籍しているかどうかを確認しましょう。高度な経理業務には、給与計算や税率計算なども、法律的な知識を把握している必要があります。公認会計士や税理士といったエキスパートが在籍していれば安心して業務を任せられ、場合によっては経営に関するアドバイスを求めることもできます。

システムやITツールなどの専門知識

経理業務におけるシステムやソフトの知識はもちろん、アウトソーシングするならネットワークの知識も必要です。急なトラブルなどに対応するため、システム関連の担当者も在籍していて、随時相談できるとなお安心です。最新ITツールに関する情報の共有は、自社の業務改善にも役立つでしょう。

自社に合った適切な経理業務が可能か

経理業務にはその会社独自の方法が含まれていることもあるため、会社の戦略や慣例に合わない経理業務をされてしまうと、後で余計な手間がかかる場合があります。また、外資系やグローバル企業の場合は、国際会計基準に詳しく業界の専門知識がある業者を選びましょう。

セキュリティ対策をきちんと行っているか

経理業務は会社の資金繰りや経営状況に関わるため、情報漏えいには徹底的な対策が必要です。そのため、実績と信頼のある会社に依頼するのが安全と言えます。情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)など、セキュリティに関する認証を取得しているかどうか、秘密保持契約の締結の有無などを確認しましょう。

アウトソーシング化の流れ

一部の経理業務を外注するのか、ほぼ全ての業務を任せるのか、さらにコンサルティングも必要なのかによって費用はもちろん、移行期間も変わってきます。単純作業レベルであれば、引き継ぎはそれほど時間を要しませんが、経理全体を外注する場合、数ヶ月かかることもあります。

業務フローを整理し委託する業務を決める

まず最初に経理部の業務フローをしっかりと整理し、委託したい業務を洗いだしましょう。洗い出しの作業を通じて無駄な業務を見つけることも可能です。また自社独自の専門業務がある場合、そこだけは自社で行い、他の部分をアウトソーシングするという導入の方法も選択できます。

アウトソーシング先を選定する

次に委託先の候補をいくつか選び出し、面談、その後見積を入手して最終選考します。自社がどのようなアウトソーシングを必要としているのか、どのようなメリットを期待しているのかをしっかりと伝え、要望に沿う提案をしてくれる委託先を選びましょう。

導入する際の詳細を決めて業務委託を開始する

委託する業務に沿った適切なスペックの契約内容かどうか、契約前にしっかりと確認します。引継ぎにおいては業務フローやプロセスをできるだけ細かくマニュアル化し、移行しやすい環境を徹底させることが大切です。また、委託したら終わりではなく常に情報を共有し、コミュニケーションを取り進めていきましょう。

まとめ

経理業務はアウトソーシングを導入し、プロに一任することで作業の質や処理速度を上げることができます。その結果今まで社内で経理を担当していた社員も、より重要な業務に集中することができるので、企業全体の生産性アップにつながります。アウトソーシング先の選定方法や導入にあたって注意すべきポイントはたくさんありますが、自社に合ったアウトソーシング先を見つければ、長きにわたる良きパートナーとなってくれるでしょう。

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