コールセンター研修と一言で言っても、新人やオペレーター向けの業務指導に限らず、高いクオリティを維持するためやスキルアップのための研修など様々です。
そういった研修を定期的に行っていく必要があり、その都度必要な研修も多岐に渡ります。
自社で行う研修方法が他社と比較して本当に効果的なのか迷うことはありませんか?そういった悩みを解決する方法として、近年コールセンター業務を外部企業に委託するケースが増えてきています。
教育のプロに研修を行ってもらえることで、社内研修とは異なる視点から業務を見直す貴重な機会になるため、効率よく業務のクオリティアップを目指すことができます。
今回は、コールセンター研修の外部委託について、社内研修との違いをみていきましょう。
また1つの方法として、コールセンター業務を外部委託できる特色ある企業3社も併せて紹介します。
コールセンターで必要な研修とは?
コールセンターは他の業種と比較して人材の流動性が高いことや、求められるスキルレベルが年々上がっていることから、定期的に研修を行う必要があります。
ここではどのような研修があるのかを紹介しましょう。
初期研修
初期研修とは、コールセンター業務を開始する前に、応対に必要な知識や業務内容を教育する研修です。
スムーズな受け答えのため、企業に合わせた知識が重要となるコールセンターでは、新たなオペレーターを効率よく教育し満足な応対を行えるようにする必要があります。そのため、十分な応対レベルに到達させることを目的に、研修期間を数か月と長く設ける企業も増えています。
また、実務ではマニュアルに書いてあることだけではなく臨機応変な対応が求められるため、初期研修が重要となるでしょう。
オペレーター教育
オペレーターとは、電話受信の応対を行う人員のことで、主に顧客から会社に対しての問合せへの対応を行います。
基本的な応対スキルやビジネスマナーの習得はもちろん、業務に対する意識や会社への理解を明確にしてオペレーター業務に臨む必要があります。オペレーターの応対品質を高めるためには、個々にとって足りない部分を研修などで補い、能力向上により生産性を高める必要があるでしょう。
スーパーバイザー研修
スーパーバイザーは、オペレーターの管理を行う人員で、コールセンターの運営品質を担う役割をもちます。
最も重要な業務として、電話の応対をメインで行うオペレーターの育成が挙げられます。スーパーバイザーとしての立場を認識し、応対品質を含めた育成・フィードバックなどの指導に加え、目標設定やリスク管理についても理解を深めてマネジメント力を磨く必要があるでしょう。
各種スキルアップ研修
顧客満足度向上を目指した電話対応や、コミュニケーションスキルの向上など、基本的な内容をより一層ブラッシュアップし、業務のクオリティアップを目指すための研修が必要となります。
他にも、クレーム対応や督促電話、営業電話に特化した研修など、ニーズに沿った専門的な研修を行い、コールセンターとしての底上げを行う企業も増加傾向にあるでしょう。
社内研修は難しい!課題点とは?
自社での研修にはどのような課題があるのか、自社研修を行う多くの企業がつまずきがちな点を紹介します。
研修時間がとれない
限られた人員で研修を行う必要があるため、コールセンターとしてのコア業務の他に研修時間が必要となるため、十分な時間が確保できない場合があります。研修を受ける側も聞きたいことが聞けずに、不明点を解消できないまま研修が終わってしまうケースもあるでしょう。
一定のクオリティを保つためには、十分な研修時間をしっかりと確保することが重要です。研修の質が変わらないよう、工夫して時間をつくる必要があるでしょう。
マニュアルなどの資料作成が大変
コールセンター業務では、言葉遣いや業務プロセスの理解のみではなくその企業に必要な業務知識、応対のクオリティなど、必要とする教育は少なくありません。そのため、オペレーターの指標となるマニュアルや資料は正確なものが必要となります。
確実なマニュアルの使用が求められるため、業務プロセスに変更があった場合などはマニュアルの修正が必要になるなど、均一の業務を行う上でマニュアルの管理も重要な業務と言えるでしょう。
期待するスキルレベルに達しているか確認が難しい
オペレーターのスキルが不足していると、コールセンターは顧客窓口としての十分な役割を果たせないため、研修によってオペレーターの応対水準を上げる必要があります。
単に丁寧な敬語やお客様に対する印象の良いマナーとトーンの練習をするだけでは「ビジネスの成果」につながりません。
自社で行った研修によって、求めるスキルレベルに達しているかを確認する必要がありますが、個人差が大きいため、簡単なテストだけでは把握できない部分といえるでしょう。
増加するコールセンター研修の外部委託
コールセンター研修の外部委託は、研修の質を高められることや、立案・組立などの段取りを行わなくてよいことから近年注目されています。ここでは自社研修と外部研修とでどのような違い・メリットがあるのかを紹介しましょう。
提供する研修内容は様々
コールセンター向けの研修は、大人数で行う公開講座型や、講師派遣型など様々なスタイルが展開されています。近年ではオンラインでの研修を行う企業も増えてきました。
専門のコンサルタントなど、企業が求める研修内容に特化した講座を行っているので、自社が求める研修に絞って依頼することができます。
社内研修と外部研修との違い
社内研修は、自社独自のシステムや行動指針などのケイパビリティが伝わりやすいという特徴があります。また、社員が研修を行うため、時間や場所などが柔軟に変更できるという利点もあるでしょう。
しかし、社内の人員が講師を行うことで、コア業務から離れる必要がある、または研修都度の資料作成など大きな負担になることもあるでしょう。さらに、ワンパターンな研修になりがちというマイナス面もあります。
外部研修では、研修を必要とする人員のみが受講することで人員不足の不安を解消することができます。また、カリキュラムが既に決まっているものに参加するという部分でも、社内研修との大きな違いと言えます。
研修を外部委託する際のメリット
外部委託の場合、研修内容を一から考える、資料などを含め事前の準備が必要がないという点から、業務の負担を削減しコア業務に集中することができます。
指導や教育のノウハウが蓄積された講師から教わるため、より専門的な知識を体系的に学ぶことができ、受講側の理解や吸収も早くなる、短時間でのスキル習得が期待できるなど、様々な側面でメリットがあります。
外部企業の考え方や思考に触れることで、これまでにない発想や気づきに繋がる機会になるのも大きなメリットと言えるでしょう。
また、自社のマニュアルを流用し教育のプロが研修を行うため、認識のズレが生じにくくより実践的な研修が行えるという点でも効果的です。
研修を外部委託する際の注意点
研修を外部企業に委託しようと考えた際に、どのような点に注意して選択する必要があるのか、気を付けたい点を紹介します。
何を教わりたいのかを明確にする
どのような講師から、何について研修を受けたいかを明確にしましょう。
企業や講師がどのような分野に特化しているのかを確信し、事前に打ち合わせを行うことで、求めている研修内容であるかを把握しておくことが必要です。
万が一、自社の方向性と違う研修を進めてしまった場合には様々なデメリットや不都合が生じる可能性もあるため注意が必要です。
カリキュラムが決まっている
専門性が高い業種や、1つの問い合わせに対して受け応えパターンが何通りもある業種の場合、決まったカリキュラムでは一回の研修で希望の教育内容を網羅しきれず、フォローアップが必要になる懸念があります。何を一番の目的として研修するのかを事前に明確にして、ニーズに合った研修が行えるよう共有が必要です。
業務内容をマニュアルに起こす必要があることも
外部委託する場合、外注先へ自社業務の内容を共有しなければなりません。そのため、業務共有のためのマニュアルや指示書など、研修を行うための資料作成が必要になります。
また、業務プロセスが変更になった場合、マニュアルやその資料をブラッシュアップする必要があるでしょう。
丸投げにできない研修については、研修のタイミングなど事前に打ち合わせておくなど、計画性が重要です。
おすすめの外部委託サービス3選
コールセンター研修を行う企業の中から、おすすめの企業をピックアップしました。
それぞれの会社をその特徴とともに紹介します。
株式会社インソース
東京に本社があり全国26拠点を展開している企業で、法人向けの研修サービスを提供しており、官公庁の取引先も累計5000社以上という実績があります。
特にスーパーバイザー向けのマネジメント研修が充実し、要望に応じて土日開催や短時間の研修にも対応できる点が強みです。
講師派遣型研修事業や公開講座事業に加え、eラーニングでの研修も行っています。
https://www.insource.co.jp/index.html
株式会社JBMコンサルタント
大阪と東京に拠点があり、コールセンターに訪問し、センター全体の課題と改善に向けたアドバイスを行う「1Dayアセスメント」を実施しているのが特徴です。
トークスクリプトの作成方法や、インバウンド・アウトバウンドの基本から成功させるポイントなど幅広いプログラムが用意されており、個別面談指導者やマニュアル作成など研修意外の要望にも対応可能です。
株式会社KEE’S
東京に本社があり企業コミュニケーション研修を行う会社で、声のプロである現役アナウンサー40名が講師を務めているのが大きな特徴です。
体系化された独自メソッドと教育プログラムを開発しており、500社以上の研修実績に基づいた効果性の高いプログラムを行っています。
お客様のニーズを引き出し、購買活動につながるトークスキルを磨くことができるという特徴があります。
まとめ
その企業によりお問い合わせ内容が多岐に渡るコールセンターでは、習得が必要な内容によって、行うべき研修方法は様々です。また、業務の難易度が高く研修に多くの時間が必要な場合もあるでしょう。
人材不足が深刻化する今、研修を外部委託する企業も増加傾向にあります。
外部委託は、コールセンター業務の高い専門知識を有したプロへ研修を委託し、業務の効率化と品質向上が期待できるなど多くのメリットがあると言えます。
自社で行うコールセンター研修に悩みや限界を感じる前に、外部企業が行う研修を利用し効率よく人材育成を行う外部委託を検討してみてはいかがでしょうか。
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