人の価値観が多様化するなか、今や働く人のニーズはひとりひとり異なると言っても過言ではありません。多岐にわたるニーズに応えるため、ICT(情報通信技術)を活用し、時間や場所を有効に使う働き方である「テレワーク」を導入する企業が増えています。
テレワークには生産性が向上するだけでなく、働く人にとってもワーク・ライフ・バランスを整えやすいといった効果によって離職率が低下し、結果的に有能な人材確保に成功するといったメリットが多いからです。
しかし経営者からすると場所や時間にとらわれない分、「自由奔放に働けると思われるのではないか」といった不安を抱き導入できずにいる方も多いのではないでしょうか。
また、そもそも何のために導入するべきなのかという目的を定めないまま、はやりに乗って導入に踏み切った結果、効果を感じられなかったという声があるのも確かです。
今回は、導入の目的を定めるポイントを押さえながら、テレワーク導入のメリット・デメリットを詳しく紹介します。
テレワークの導入目的を考える
政府は全国的な働き方改革を定着させ、持続的に成長するようテレワークの普及を促進しています。
しかし、「はやっているから」「乗り遅れてはいけないから」という思いだけで一般的に効果があると言われている手法を取っているだけでは、期待する結果を得られない場合も少なくありません。
テレワークを導入する際に重要なのは、まず経営者がテレワークで実現したいこと、つまり導入する目的を明確にすることです。
では、どのような観点で、自社にとって最適なテレワークの導入目的を考えていけばよいのか見ていきましょう。
経営者と働く側の立場では目的が変わる
総務省のデータによると、テレワークを導入した企業の多くが「労働生産性の向上」を目的として挙げています。
他にも「優秀な人材の雇用確保」「コスト削減」「省エネルギー・節電対策のため」といった目的も、経営者の立場にフォーカスしたものと言えるでしょう。
一方で「勤務者の移動時間の短縮」「通勤弱者への対応」という従業員の働きやすい環境を実現させる目的も、テレワークを導入した企業の多くが回答しています。
目的を絞り込むことが重要
経営者側の視点と働く側の視点では、テレワークに期待する効果が変わってきます。
例えば、経営者の立場で生産性向上を最優先とするのであれば、まずは徹底的に業務の棚卸をし「視える化」してテレワークを実践します。その効果が明らかになってから、従業員の働きやすい環境実現に取り組むなど、目的を明確にして絞り込み、一つ一つ実践していくことがテレワークの成果を確実に引き出すためには必要です。
テレワークが注目される背景
テレワークを導入する目的を決める上で、そもそもなぜテレワークが社会的に注目されているのか、その背景を確認していきましょう。
働き方改革実現の切り札
テレワークが注目されるようになった背景の一つに、国が進めている働き方改革があります。厚生労働省によると、働き方改革は「少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少」「育児や介護との両立など、働く方のニーズの多様化」に対応することを目指しています。
労働人口減少への対策として、働く人の様々なニーズに合わせて働き続けられる環境の整備が求められており、ICT(情報通信技術)を活用し、時間や場所を有効に活用でき、柔軟な働き方であるテレワークが期待されています。
交通混雑緩和や感染症対策として
2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会開催時の交通混雑緩和を図るため、総務省は全国一斉テレワーク実施を呼びかける「テレワーク・デイ」を2017年から行っています。
また、感染症拡大防止・災害時にも事業継続に活用できるとして、テレワークの積極的な導入が注目されています。
【参考】
「総務省 テレワークの推進」
総務省テレワーク・デイズ2019実施結果に関する報告
内閣府 2019年の交通対策の結果と来年の交通量削減に向けた取り組み
テレワークのメリット
テレワークを導入すると、「オフィスで必ず働かなければならない」という制約をなくすことが可能となり、多様的な働き方を実現して多くのメリットが生じます。
ここでは、メリットを具体的に見ていきましょう。
働く人の生産性向上
通勤や往訪などの移動時間を有効活用できるため、結果的に働く人の生産性が向上します。
同時に、働く人がプライベート時間を確保しやすくなるためワークライフバランスが向上し、「働きやすい会社」というイメージアップにも繋がります。さらに、子育てや介護で働けなかった人も働けるようになるので、人材流出の防止策としても期待できるでしょう。
リスクが分散される
オリンピックなどの国際イベントによって交通機関に支障が出たり、災害などでオフィスが使えなくなるケースが予想されます。また、感染症拡大を防ぐ目的で働く人が出社を控えなければならない事態になっても業務を継続できるため、リスクが分散されます。
【参考】「総務省 テレワーク情報サイト」
テレワークのデメリット
企業にとっても働く人にとっても、そして社会全体にとってもメリットの多いテレワークですが、デメリットと感じる点もあります。テレワークのデメリットをきちんと知ったうえで、テレワークを有効的に活用しましょう。
一般的に、デメリットと懸念されやすい点を紹介します。
労務管理が曖昧になりやすい
オフィス以外の場所で働くため、勤怠管理やスケジュール管理などの労務管理をどのように行うか、企業ごとに制度を作る必要があります。
近年は、スケジュール表や会議室などの業務に用いる道具をクラウド上に置くことができるシステムが充実しているため、会社にいるときも在宅勤務のときも、またはサテライトオフィスにいるときも、同じようにスケジュール管理ができるようになっています。
どのように管理すれば自社にとってメリットとなるのか、システムを選ぶ際にはよく検討しましょう。
情報漏えいのリスク
テレワークでは、機密情報や顧客情報もインターネットを介してやり取りするため、情報漏えいを防ぐためにセキュリティ対策は万全に行う必要があります。
システム上の対策だけでなく、働く人の危機意識やセキュリティに関する知識、スキルの教育も重要です。
セキュリティ対策についても、きちんとルールを作り運用することが必須となります。
コミュニケーション低下のリスク
テレワークでは、各個人で完結するような仕事も多く、同僚やチームメンバーとのコミュニケーション機会が少なくなりがちです。
報告・連絡・相談しやすい仕組みを整えるなど、会社としての連帯感や仕事へのモチベーション維持の対策をし、組織力の低下を防ぎましょう。
確実にテレワークを導入できるサービスがオススメ
テレワークのメリットを知ると、導入しない手はないと思う人も少なくないでしょう。しかしデメリットがあるのも事実で、テレワークの制度を利用しやすい風土があって、初めて効果的に活用できます。
昨今の社会的な情勢から、テレワークの導入支援を行う企業も増えてきました。
ここでは、自社にとって最適なテレワークを確実に導入するためにオススメの、確かな実績を持つMamasan&Companyを紹介します。
世界中のテレワーカーを管理するMamasan&Company
初めてテレワークを導入する場合は、ノウハウも実績もないため、「何から始めればよいのかわからない」と導入に一歩踏み出せない企業も多いのではないでしょうか。
Mamasan&Companyは、テレワーク導入の確かな実績とシステムを持ち、導入に対する様々な不安を解消してくれます。
2008年から、世界中のテレワーカーによって経理業務などのバックオフィスをはじめ、システム開発、クリエイティブ業務までを請け負っています。その膨大な実績とノウハウで、各企業に最適な導入サポートを実現しています。
システム構築などの環境整備だけでなく、働く人のコーチングも得意としているため、社内が一丸となってテレワークを活用できるようになると好評です。
Mamasan&Company
https://mama-sun.com/jp/telework/
まとめ
日本の労働力減少に各企業が対策を講じることは、もはや規模の大小問わず急務の課題と言えます。
多様化する働く人のニーズに応えられる働き方がテレワークであり、企業にとっても生産性の向上が期待できるなど多くのメリットがあるため、導入する企業が増えています。しかしデメリットもあるため、専門業者に外注してスムーズに導入するのも賢い選択と言えるでしょう。
自社の強みを最大限に活かす手段の一つとして、テレワークのメリットとデメリットの両面を正しく理解し、導入する目的を絞り込むことから始めてみてはいかがでしょうか。
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