Mamasan Times

BPR DXが進まない本当の理由 ― ツール導入ではなく「仕事の構造」を変えられていますか?

2026年2月11日 13:00 カテゴリー : Mamasan Times

「DXツールは入れた。でも、現場は何も変わっていない。」BPR DXの相談現場で、私たちが最も多く耳にする言葉です。本来、BPR(業務改革)とDX(デジタル活用)は、企業の仕事の構造そのものを変えるための取り組みであるはずです。

それにもかかわらず、多くの企業では、

🌀ツール導入が目的化する
🌀業務は人に依存したまま
🌀結局、現場が疲弊する

という状態に陥っています。

この記事では、在宅・非同期・業務設計・AI活用を前提に実務を積み重ねてきた Mamasan&Company の視点から、「BPR DXが本当に機能する会社」と「止まる会社」の決定的な違いを、現場事例を交えて解説します。

BPR DXとは何か?現場で起きている“誤解”

BPR=大がかりな改革、DX=IT導入だと思っていませんか

多くの現場で、BPR DXは次のように理解されています。

✅BPR:業務を効率化するプロジェクト
✅DX:SaaSやRPAを導入すること

しかし、この理解のまま進めると、ほぼ確実につまずきます。なぜなら、仕事の中身が変わっていないまま、手段だけを変えているからです。

実務でよく見る「BPR DXが失敗する初期症状」

❌ツールありきで要件を考え始める
❌業務フローが人ごと・部署ごとに違う
❌判断基準が言語化されていない
❌非同期で回らない前提のままDXを進める

この状態では、どんなに高機能なツールを入れても、DXは定着しません。

なぜBPR DXは“現場で止まる”のか

原因①:業務が人にひもづいたまま

BPR DXが進まない最大の原因は、仕事が「人の経験」や「暗黙知」に依存していることです。

・ベテランが頭の中で判断している
・例外処理は都度相談
・「前回こうだったから今回も」

この状態では、業務をシステムにも、外部にも、AIにも渡せません。

原因②:「業務を設計する工程」が抜け落ちている

現場でよくある流れはこうです。

1.忙しい
2.人が足りない
3.ツールを探す
4.合わない
5.現場が疲れる

本来あるべきなのは、

1.業務を分解する
2.判断と作業を分ける
3.非同期で回る形を作る
4.その上でDXを考える

BPRが抜けたDXは、ほぼ例外なく失敗します。

Mamasan&Companyが考えるBPR DXの起点

BPR DXは「人を減らす話」ではありません

私たちは、BPR DXを次のように定義しています。

BPR DXとは、 人に依存していた仕事を、構造として再設計し直すこと

目的は、

・人を減らすこと
・現場を楽にすること

ではありません。

「人が、本来やるべき判断と価値創出に集中できる状態」を作ることです。

最初にやるのは、ツール選定ではない

実務で最初にやることは、極めてアナログです。

💡業務をすべて書き出す
💡誰が、いつ、何を判断しているかを整理する
💡判断ルールを言語化する
💡例外を構造として扱う

ここまでやって初めて、DXやAIが「使える状態」になります。

具体事例:BPR DXで止まっていたバックオフィスが動き出したケース

導入前の状況

ある企業では、DX推進として以下を導入していました。

・経理SaaS
・ワークフローシステム
・チャットツール

しかし現場では、

🌀結局、承認が止まる
🌀誰に聞けばいいかわからない
🌀月末は残業だらけ

という状態が続いていました。

実施したBPR DXの中身

私たちが行ったのは、ツール追加ではありません。

✅経理業務をフローとして分解
✅判断・確認・作業を切り分け
✅非同期前提で業務を再設計
✅外部・在宅メンバーでも回る構造に変更

その結果、

⭐確認待ちが激減
⭐属人業務が解消
⭐DXツールが「普通に使われる」ように

なりました。

DXが機能した理由は、BPRが先にあったからです。

BPR DXとBPOは切り離せない関係

BPOは「BPR DXの実行装置」

私たちは、BPOを次のように捉えています。

BPOは外注手段ではなく、 企業の仕事構造を再設計する経営装置である

BPR DXで設計した業務は、実際に「回してみる」ことで初めて完成します。

📝外に出しても回るか
📝人が変わっても止まらないか
📝非同期でも成立するか

BPOは、その検証と改善を同時に進められる実装フェーズです。

BPR DXが進む会社に共通する特徴

① 業務を「人」ではなく「構造」で語っている

❌誰がやるか、ではなく
🟢どう回るか、を話している

② 非同期・分業が前提になっている

💡即レス前提ではない
💡記録が残る
💡判断基準が共有されている

③ DXを“後工程”として扱っている

🟢BPR → 運用 → DX
❌いきなりツールに飛びつかない

まとめ:BPR DXは「現場をわかっている会社」しか成功しない

BPR DXは、掛け声や最新ツールで進むものではありません。

📝業務を分解する
📝判断を言語化する
📝非同期で回す
📝人から仕事を切り離す

この地味で実務的な工程を、一つずつ積み重ねられるかどうか。それが、BPR DXが成功する会社と、止まる会社の分かれ目です。もし今、DXが進まない・現場が疲れていると感じているなら、それは「ツール選び」の問題ではなく、仕事の構造を見直すタイミングかもしれません。

次の一手として

📌BPR DXをどこから始めるべきか
📌バックオフィスから着手する意味
📌非同期・在宅前提の業務設計

こうしたテーマも、ママさん総研では引き続き発信していきます。


この記事をSNSでシェア