Mamasan Times

プライバシーマークは取得がゴールではなく、仕事構造を見直すための経営基盤です

2026年1月26日 13:00 カテゴリー : Mamasan Times

プライバシーマークというと、「取引先から求められたから」「入札要件に必要だから」といった形式的な認証として捉えられがちです。

しかし、ママさん総研が在宅ワーク・非同期運用・BPOを前提とした業務設計を実務で回してきた中で感じるのは、プライバシーマークの本当の価値は、認証そのものではないということです。重要なのは、個人情報を扱う業務が、どのような構造で運用されているかが可視化されているかです。

本記事では、Mamasan&Company が現場で直面してきた実例をもとに、プライバシーマークを「守りの認証」ではなく、仕事構造を見直すための経営基盤として活かす考え方を解説します。

プライバシーマークを「取引要件」として扱うと形骸化します

プライバシーマーク取得のきっかけとして、現場でよく聞くのは次のような理由です。

・大手企業との取引条件に含まれている
・入札・業務委託の要件として求められた
・営業上、持っていないと不利になる

これら自体は自然な理由です。しかし、この状態のまま取得を進めると、形骸化する確率が非常に高くなります。理由は明確です。現場の業務構造を変えずに、書類だけを整えようとするからです。

結果として、

✔規程はあるが、現場では使われていない
✔運用は一部の担当者しか分かっていない
✔監査前だけ慌てて整える

といった状態になります。

プライバシーマークの本質は「個人情報の流れを構造で把握すること」です

プライバシーマーク対応で最も重要なのは、個人情報がどこから入り、どこを通り、どこで保管・利用されているかを把握することです。

実務でよく見かけるのは、

💡誰がどの情報を扱っているのか曖昧
💡業務ごとの情報の受け渡しが属人的
💡「その場の判断」で個人情報を共有している

といった状態です。これは、担当者の意識の問題ではありません。業務構造として整理されていないことが原因です。プライバシーマーク対応は、個人情報を扱う業務プロセスを洗い出し、構造として可視化する作業そのものです。

在宅ワーク・非同期環境では構造が曖昧な個人情報管理は破綻します

ママさん総研では、在宅ワーク・非同期を前提に、多くの業務を運用しています。この環境で痛感するのは、構造が曖昧な個人情報管理は、必ず事故につながるということです。

・どこまで共有していいのか分からない
・判断基準が人によって違う
・「いつものやり方」で処理してしまう

こうした状態は、オフィス勤務以上にリスクを高めます。

だからこそ、

✔取り扱う情報の範囲
✔アクセス権限
✔例外時の判断ルール

構造として決める必要があります。

プライバシーマーク対応が進まない原因は意識ではなく設計です

「現場の意識が低いから守られない」そう思われがちですが、実務の現場では逆です。

✔判断基準が示されていない
✔業務フローに落ちていない
✔責任範囲が曖昧

この状態で「守れ」と言われても、現場は動けません。プライバシーマークが機能するかどうかは、意識ではなく、業務設計で決まります。

プライバシーマークはBPO・外注と切り離して考えられません

個人情報を扱う業務は、社内だけで完結するとは限りません。

・BPO
・業務委託
・在宅ワーカー

と連携する場合、外部との境界線を明確にしなければ事故は防げません。

実務では、

□どこまでを外に出すのか
□どの情報を渡すのか
□例外時はどう戻すのか

構造として定義する必要があります。プライバシーマークは、この境界線を曖昧にしないための仕組みでもあります。

ママさん総研が現場で重視しているプライバシーマーク対応のポイント

ママさん総研が実務で特に重視しているのは、次の点です。

💡書類より先に業務フローを見る
💡「誰が判断しているか」を必ず言語化する
💡非同期でも迷わないルールにする
💡BPO・在宅ワーカー前提で設計する

これらを押さえるだけで、プライバシーマーク対応は負担ではなく、業務改善のきっかけになります。

プライバシーマークの本当の成果は「安心して任せられる組織」になることです

正しく運用されたプライバシーマークの成果は、事故防止だけではありません。

⭕業務の引き継ぎがしやすくなる
⭕外注・BPOの判断がしやすくなる
⭕管理職の不安が減る
⭕現場が迷わなくなる

これは、個人情報を扱う業務構造が整理された結果です。プライバシーマークは、会社を縛るルールではなく、安心して仕事を任せられる状態をつくる経営基盤です。

プライバシーマークを検討する前に見直してほしいこと

取得や更新を検討する前に、一度立ち止まって確認してみてください。

✅個人情報の流れを説明できますか
✅判断基準は明文化されていますか
✅在宅・外注前提で設計されていますか
✅特定の人に依存していませんか

もし不安があれば、必要なのは書類作成ではなく構造整理です。


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